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 EXTRA STORY


夢ならばもう少しの間、醒めないで欲しい。

首筋に寄せられた斎藤さんの唇が肌を滑り、時折ちゅと吸い上げて小さな痛みを感じさせはしたけれど、彼は牙を立てたりはしなかった。
黒いケープが外されて露わになったドレスの胸元に赤い花弁が散っていく。覚悟をしてぎゅっと閉じていた私の瞼は与えられる感触に震える。それは痛み以上に心地よさを感じた所為だった。
ピンと立った耳に触れられてビクリと身を震わせた私が恐る恐る瞼を持ち上げれば、潤んだ青い瞳が切なげに私を見つめていた。心の奥底まで覗き込むような瞳。つい伏せた目に映るのはコートと上着を取った彼の肌蹴たシャツから覗く胸で、それは着衣からは窺い知ることの出来なかった綺麗な筋肉を纏っていた。美しい人は脱いでも美しいんだ。
紅潮した頬を大きな両手で包まれて、再び絡まる視線は外す事を許さぬとばかりに熱く注がれた。

「愛おしいな」

言葉の意味なんて問う暇もなく落ちてくる唇が、何度も何度も啄んで上唇と下唇を交互に甘噛みする。喉の奥から声が漏れれば、ふ、と笑った彼は声を飲み込むように飽くことなく唇を重ねる。温かくて柔らかい舌が歯列をこじ開けて絡められ、甘い口づけに思考は蕩けて何も考えられなくなっていく。

「なまえは菓子よりも美味だ」

角度を変えて重なる唇の隙間から囁かれる言葉に、私は文字通り食されるわけではなく身体を抱かれるのだと今更になって解ってくる。我ながらピントのずれた自分を滑稽に思いつつもひたすらに胸が高鳴る。
片手をついて上半身を起こした斎藤さんが横たわる私の姿を見下ろした。




――全文は年齢条件を満たす方のみBehind The Scene* にて閲覧ください――






Please don't leave me alone!




MATERIAL: SUBTLE PATTERNS / egg*station

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