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HONESTY


「一君、少し落ち着こうか」
「俺は落ち着いている」
「じゃあなんでさっきからウロウロしてるのさ。座って待ちなよ」
「…………!? あんた総司か? 何故ここにいる」
「ちょっと静かに。僕のいること気づいてなかったの。今からこんなんじゃこの先どうなるの」

どういうわけか、この男が受付カウンターに一番近い席に足を組んで座っている。いつになく慌て気味に駆け込んだクリニックで、真っ直ぐに受付に向かい妻の名を言えば、現在診察中だとの応えに俺の内心は気が気でなかった。受付に座る女性がいかにも微笑ましげに俺を見ていたことにもまるで気づかなかった。
心地よい温度に保たれた部屋に控えめに流れるクラシックのピアノ曲。改めて眺め渡せば、清潔な待合室の薄桃色のソファは八割がた埋まっている。
総司の言葉は、この男にしては妙に真っ当だったので、俺は一度口を閉じる。そこへ現れるもう一人の男。

「診察が随分長くねえか。問題ねえんだろうな?」
「土方先生まで? ……何故」
「俺が車で送ってきたんだ」
「どういうことですか」

俺は彼女からLINEで連絡を受け仕事を早く切り上げて駆けつけてきたのだが、このクリニックで診察を待つのは女性ばかりであり、その半分ほどは腹部が目立っている。
程なくして診察室のドアが開き「ほら、ご主人が見えてますよ。お大事に」と朗らかな声をかけられ、会釈を返しながら心なしか頬を染めて出てきたのがなまえ、俺の最愛の妻である。

「はじめ君、来てくれてたんだ」
「当たり前だ。大丈夫なのか、なまえ?」
「うん。少しお腹が痛くなっちゃって念の為診てもらったんだけど、大丈夫だって。待合室で旦那さんが青褪めてるって看護師さんに言われちゃったよ。心配かけてごめんね」
「そんなことは構わぬ。よかった」

なまえの返事に心から安堵のため息をつき、そうすれば俄然気になるのが背後の二人だ。

「……ところで二人がここにいるのは、」
「あのね、たまたま土方先生が図書館に来てて、それでここに送ってくださったの」
「だとしても何故、総司まで」
「僕もちょうどなまえちゃんの図書館に行っててね」

たまたま?
ちょうど?
俺は悪びれもなくニコニコ笑う総司と、なんとはなしに目を泳がせる土方先生を見比べた。
なまえはその読書好きが高じ大学を卒業してから司書講習を受け、現在は図書館職員として仕事をしている。結婚をしてすぐに妊娠が判明したが我々の新婚家庭からそう距離のない図書館であるため、まだ続けたいというなまえの意志を俺は不承不承尊重した。その代わり残業のない日は必ず彼女を迎えに行き、共に帰宅する約束にしている。
なまえから受けた連絡は、病院に寄って帰る為迎えは必要ないとの旨だったが、彼女の夫であり彼女の腹の子の父たる俺が、彼女を放ったまま先に家になど帰れようはずがない。
高校時代に出会い恋をした『図書室の彼女』今では妻となったなまえであるが、彼女が俺の子を身ごもったことがわかったのはふた月ほど前だ。どうやら双生児らしく、それは所謂ハイリスク妊娠に分類されるものである。一人を身ごもるのも女性の身にとっては大変なことだ。それを二人も一度に宿してくれたなまえである。これまでも無論大切だったが、より一層大切な身体となったわけである。
ふと近くのソファに座る女性と付き添う女性との小声の会話が耳に聞こえてきた。

(三人共すごく素敵だけど、どの人がお父さんなのかしらね)

それを聞いた俺の頭に思わず血が上った。

「一君て変わらないね。国語研究室のあれ、今も伝説だよね。僕も見たかったなあ、一君の勇姿」

ムッとして総司を睨みつければ土方先生まで笑いをこらえている。

「あの時の斎藤は忘れられねえな。それが今じゃみょうじと結婚なんかしやがって、おまけに父親になろうってんだから世の中わからねえもんだ」
「先生は何故、わざわざなまえの図書館にいたのです」
「あ? ……そ、そりゃお前、俺は国語の授業で使う資料をだな、」
「学校の近くにもっと大規模な図書館があったと思いますが。総司もだ。あんたの会社の近くには国会図書館があるではないか」
「別にどの図書館に行こうと僕の自由じゃない」

俺にはこの二人がなまえを目当てにしているようにしか思えぬのだが。
総司とはもともと腐れ縁だった。大会が近くなると週末などに、土方先生の剣道部の指導の手伝いに今でも共に呼ばれる。そういった関係からこの二人とは大学を経て社会人となってからも付き合いが続いていた。

「はじめ君たら、先生も沖田君も好意で送ってきてくれたんだよ。実際わたし助かったし」
「そ、そうか。なまえもこう言っています故俺からも礼を言いますが、俺の妻の心配は俺がします。これでお引き取り願います。ありがとうございました。総司もすまなかった、ありがとう」
「何、その棒読みな科白」
「そりゃそうと斎藤、来週の練習のことだが、」
「なまえを残してなるべく家を空けたくないゆえ、申し訳ありませんが部活指導にはしばらく行けません」
「はじめ君てば」
「いや、いいんだ。斎藤の言い分も最もだ。じゃあな、腹の子大事にしろよ、みょうじ」
「みょうじではなく、彼女は斎藤なまえです」
「……そうだったな」

(あの人なんだね。すごい愛妻家!)

総司は相変わらず意味不明な笑いを漏らしながら、土方先生は諦めたようなため息をつき、二人はクリニックを出て行く。見送った俺もまた息をひとつ吐く。件の女性達は何故か赤い顔をしてチラチラとこちらを見ているが、その疑問はとりあえず解消されたようだ。
「斎藤さん」と名を呼ばれて会計を済ませ、なまえの細い手にある鞄を取れば「自分で持てるよ」と彼女は言うが、大切な身に荷物を持たせることをしたくない。この華奢な胎内にはなんと言っても俺の子が宿っているのだ。
寄り添って駐車場までエスコートし、車の助手席のドアを開ける。なまえは愛らしい顔を俺に振り向けて、長い睫毛を瞬かせた。

「ね、はじめ君? 妊娠は病気じゃないよ」
「わかっている」
「ほんとはね、はじめ君が来てくれたから、先生や沖田君と一緒に食事でもしてかないって言おうと思ってたの」
「何を言うのだ。外食は栄養バランスが良くない上、土方先生は喫煙者だ」
「え、気にし過ぎじゃない?」
「そのようなことはない。あんたの食べたいものは俺が作るゆえ、何でも言え」

なまえは困ったように笑ったが、彼女をそして腹の子を守る権利が俺にはある。
妊娠がわかってすぐの頃から悪阻もあり、時折気分が悪そうにしているのを見ている。仕事のこともそうだ。図書館は本が沢山あるため埃が多く妊婦にとって決して環境が良いとは言えぬ。その上かなりの力仕事でもある。法律で認められた産前産後休暇よりかなり早いが、本音を言えば今からでも休ませたいと思っている。しかしなまえは「仕事してれば気分転換にもなるし、双子は普通より早めに産休に入れるから」と取り合わなかった。とすれば出来る限りのサポートをするのが夫の務めというものだろう。
座席に置いていた雑誌を退けようとすると彼女が目を丸くした。それはBコーポレーションという、通信教育事業で有名な企業から出版されている、妊婦向けの雑誌であった。

「これ、はじめ君が買ったの?」
「そうだが」
「家にもいっぱいあるよね? “初めての妊娠”とか“パパの為の妊娠講座”とか」
「知識をいくらつけても無駄ではないだろう?」
「そうだけど……、」
「この雑誌は読者参加型ページもあるゆえ、とても参考になる」

なまえは含み笑いながら自分の腹に話しかけるように俯いて「パパは過保護だね」と言う。その横顔は昔と変わらずに綺麗で、俺はなまえと夫婦になった喜びを改めて実感する。「触ってよいか」と手を伸ばすとほんのりと目元を染めた。
撫でてみても平らな腹にまだ膨らみはないが身体を折って耳を当てればそこに、俺達の愛の結晶が二人確かに宿っているのだと感じられた。我知らず頬を緩ませた俺をなまえが微笑みながら見下ろす。

「名付けの本も買わねばな」

彼女はまた声を立てて笑った。至福に包まれながら俺はエンジンをかけ、いつも以上に気をつけて静かにアクセルを踏んだ。




はじめ君という人はお付き合いをしていた時からそうだったけれど、結婚して旦那様となりこうしてわたしが妊婦となってからも、その誠実さは少しも揺らぐことがない。
彼の第一印象を思い出すとなんだか信じられない気持ちになってしまうことがある。高校の頃、知り合いじゃなくても姿や名前をわたしでも知るほどに、はじめ君は有名だった。美形で寡黙、その上剣道が強くて成績も良く生真面目、非の打ち所のない彼はとても女子生徒に人気があったけど、わたしから見れば冷たそうな人というイメージだったのだ。
そんな彼だったのに話してみたらかなり印象が変わった。そう、それは沖田くんの言うところの国語研究室での伝説、土方先生とのエピソードがきっかけだった。そうして彼は恋人になり今では旦那様になってるんだから運命って不思議だと思う。この運命にわたしは感謝をしているし、大切にしてくれる彼との生活はとても幸せだ。
幸せだけど。
だけど時々少しだけ、本当に少しだけなんだけれど、はじめ君はちょっと大げさじゃないかなとか、そこまで心配してくれなくて大丈夫なのにな、なんて思ってしまうことがある今日この頃なのだ。彼のそれは妊娠した時からとくに顕著になった。
迎えに来てくれてこうして一緒に帰宅すると、はじめ君は着替えもそこそこにテキパキと動き出す。

「風呂が湧いたから入ってくるといい」
「ありがとう。でもはじめ君が先に入って。わたしは夕飯の用意……」
「いや、なまえは大儀だろう。俺がする」
「大丈夫だよ。家事は普通にした方がいいの。動かなかったら太ってしまうし」
「なまえがいくら太ろうとも俺の愛情は変わらぬが?」
「そういうことじゃなくて」
「あんたも外で仕事をしているゆえ、身体はきちんと動かしているだろう」

そう言って自分だって仕事に疲れているのに、いそいそとキッチンに立っていくはじめ君。
妊娠初期は葉酸が必要だと知った彼は、サプリメントじゃなく食品から摂取するのが良いと言った。ということで近頃冷蔵庫に欠かさず入っているブロッコリーや納豆にきのこ類にレバー。これらの食材はいつもはじめ君が仕入れてくる。冬なのにどこからか見つけてくるモロヘイヤは彼の手で冷凍保存される。
彼はわたしの妊娠を機に、好きなお酒を飲むのもやめてしまった。いつ車を使う用ができるかわからないからというのが彼の言い分だ。とても生真面目なはじめ君らしいんだけど。
妊婦用の雑誌にも書籍にもたくさんの付箋が付いている。これもみんなはじめ君が付けたもので、壁のカレンダーの次回の検診日の日付に丸を付けたのもはじめ君。クリニックの次の予約は夕方で、彼は仕事を早上がりして付き添ってくれる気満々らしい。確かもうすぐ始まる母親学級もしっかり手帳に書き込んでいた。
とにかく至れり尽くせりなのだ。今じゃ妊娠出産のメカニズムもわたしより詳しい気がする。実際にお腹に赤ちゃんがいるのはわたしなのに、こうなるともうどっちがおかあさんなのかわからなくなってくる。はじめ君の気持ちはとてもよくわかるし嬉しい。
だけど実は少しだけ……本当に少しなんだけども、気が重いのだ。
こんなことを彼にはとても言えないけれど。
はじめ君の生活は仕事以外の部分がすべてわたしを中心に回るようになってしまったみたいだ。いろいろと我慢をしているようにも見えてきて、とても心苦しく感じてしまう。細身ながら筋肉質のはじめ君は確かに体力があるけれど、それでも大変なことを全部してくれようとするんだもの。
結局は譲らない彼の言うままに先にお風呂に来て、湯船に浸かりながらわたしは考え込んで、はじめ君が心配げな声を掛けに来るまでうっかり長風呂をしてしまった。
こんなこと考えてるの、本当にはじめ君に申し訳ない。彼は心からわたしを思ってくれてるんだもの。気分を変えなきゃとお風呂上りに寝室でお香を選んでいると「食事にしよう」と顔を出したはじめ君が、わたしの手元を見た。そして遠慮がちに言った。

「なまえ……、言いにくいのだが」
「なあに?」
「香というのはどうも通経作用というものがあるらしいのだ」
「……それで?」
「うむ、妊娠中に禁忌のものは、ラベンダー、カモミール、ローズマリー、ジャスミン、ゼラニウム、ペパーミントなどだそうだ。ラベンダーはリラックス効果が高いがケトン類に神経毒性を含むゆえ、妊娠初期には特に注意が必要とこの本に」
「…………」
「なまえ?」
「わかった。やめればいいんでしょ」
「そうは言っていない。柑橘系のものなどは悪阻を軽減するし、安定期に入れば他にも……」
「もういいよ」
「いいとは、」
「もう、……もういっそ、赤ちゃんははじめ君が産めばいいんじゃない」
「な、何を言っている?」
「もう寝るね。ご飯、いらない」
「なまえ……、俺は何かあんたの気に障る事を」
「ううん、違う。ごめんね、ほんとに眠いの」

扉を閉めるときにちらりと見えたはじめ君の顔は悲しげに歪んでいた。そんな顔を見たらわたしの胸もチクリと痛む。だけど引っ込みがつかなくなってしまい、そのままベッドに潜り込んだ。
そうしてわたしはひどく悲しい夢を見た。





テーブルに積み上げた沢山の白い布を、一枚ずつ針と糸でチクチクと縫っていく。お腹の赤ちゃんのためのものだ。
幸せに包まれて一針一針、心を込めて縫っていく。
ああ、あなたにわたしのこの幸せな気持ちがわかるだろうか。お腹のこの子はあなたと同じ眼の色をしているだろうか。
古ぼけた家具と暗い部屋。
彼はまだ帰ってこない。早く会いたい。

もう何日になるだろう。
毎日チクチクと白い布を縫う。
わたしの幸せはあなたのそばにこそある。あなたがいなければ、わたしもお腹の子も生きていけない。
ようやくわたしの元に戻った彼は眠っていた。
ある日訪れたのは、知らない男の人。

「……いま……なんて、言ったのですか?」
「申し上げにくいが、彼を連れていく」
「…………」
「彼は、本来の居場所に還る道を選んだ」
「うそ……」
「彼の幸せを、あなたは願うのだろう?」

降りしきる雨。
閉じたままの瞳は開かれず、かつて愛を語った唇は結ばれたまま。
身体の芯まで凍りそうに冷え、追いかけるわたしから遠ざかっていく馬車。もうその後ろ姿さえ見えない。
行かないで。
あなたはわたしを騙したの?
手の中にあった幸せは幻だったの?
わたしにとってあなたは全てだったのに。
裸足で駆けるわたしの目に、もう馬車は見えない。
涙で前が見えないの。お腹が痛む。赤ちゃんが死んでしまう。赤い血が流れる。
わたしをおいて行かないで……行かないで……どうぞ、行かないで…………





「行かないで……!」





跳ね起きた身体がふいに包まれた。切り裂かれそうな恐怖に震える気持ちを身体ごと包み、その強い腕がわたしを揺り起こす。

「なまえ」

ぼんやりと瞼をあげれば、すぐ目の前で気遣わしげな蒼い瞳が私を覗き込み、わたしの名を呼んだ。心を締め付けるような切ない響きを持つその低い声は、誰よりも大切な人の声だ。

「行かないで……」
「どこにも行かぬ」
「……はじめ君……?」

徐々に覚醒していくわたしの髪をはじめ君が撫でる。

「夢を見たのか?」
「はじめ君が行っちゃう夢、みた…………」

そこはベッドサイドの淡い照明が灯る寝室だ。彼とわたしのあたたかい部屋。
お腹は痛くないし、冷たい雨も濡れた石畳も、遠ざかる馬車も去っていく恋人も、そんな悲しい風景はどこにもなかった。
かけがえのない人がまだ少しだけ切なげな瞳で「俺はどこへも行かぬ。生涯あんたと共にいる」と言った。

「はじめくん……」

ぎゅっと抱きしめ返せば、はじめ君は僅かにホッとしたような息を吐いて「あんたが嫌だと言っても離す気はない」と続けた。彼の手がゆっくりと私の背をさする。まるで小さな子供をあやすみたいに、ゆっくりとゆっくりとその手が動く。
はじめ君がいなくなるなんて、結婚して以来考えたこともなかった。わたしはなんて贅沢な女なんだろう。彼の優しさに甘えて、いつしかそれが当たり前になって、あまりにも傲慢なことを考えるようになってしまっていた。このあたたかい大きな手と広い胸にいつだって護られてきたのに。きっとそのせいで罰が当たって悲しい夢を見てしまったのかも知れない。

「はじめ君、大好きだよ」
「俺もだ」

彼は吐息で笑うと少しだけ身体を離して、真剣な目で私をじっと見つめた。

「だが今一度、なまえに言っておきたい」
「なに?」
「俺は太田豊太郎ではないぞ」
「……あの……もしかしてわたし、寝言言ってた?」
「ああ、豊太郎を呼んでいた」
「ごめん……はじめ君と混乱したみたい」
「昔もこういうことがあったな」
「うん」
「なまえは何か勘違いをしているようだが、俺はなまえの為に己を抑えたりなどしていない。我慢もしていない」
「……うん」
「俺は決してあんたを裏切らぬと以前にも言ったと思うが、それは言い換えれば俺が俺を裏切ることはないということだ」
「どういう意味?」

少しだけ怒ったふりをしてから、次にはじめ君は本当に本当に優しい笑顔になった。そうして静かにゆっくりと語られた言葉がわたしの胸に響いて、じんわりと心に染み通ってゆく。

「なまえと子を守ることは義務でも犠牲でもなく、それが俺の幸福であり望む生き方だと言う意味だ。なまえの負担になるというのならば、少しは考えややり方を改めねばならぬとは思うが……」

もう答える言葉なんてなくなってわたしは熱い胸のうちを、この幸せな気持ちをどう言葉にしていいかなんてわからなくなって、大好きな人の首にただただ腕を回す。

「もう一度言うが、俺は豊太郎ではないからな」
「はじめくん……ありがとう、お嫁さんにしてくれて、ありがとう……」

そうだ。そしてわたしはエリスじゃない。

嗚咽の混じったわたしの声に、はじめ君は抱きしめる腕の力を強め、耳朶にやわらかなキスをくれた。



2016/03/11

▼莉夜様

莉夜さん、この度は100万打企画にご参加くださりありがとうございます。3万打、20万打に引き続きいらしていただけてとても嬉しかったです。今回いただきましたのは『きみに捧げるイノセンス』の続編としまして『結婚後 双子を妊娠したヒロインを甲斐甲斐しくお世話する過保護斎藤さん 。産婦人科でもヒロインは看護師さんや奥さん方に羨ましがられる甘いほのぼの。』というリクエストでした。
前半はほのぼの系をねらって(単なるはじめ君の天然炸裂となって)いたのですが、後半少しだけ半意図的にカラーが変わってきてしまいました。こんな書き方が成功か失敗かは解らないんですけど、この二人を書くにあたっては前作『君に捧げる〜』のモチーフをやはり無視できない気がしてきて、そうしたら豊太郎さんとエリスがまた出てきちゃったんです(笑)このような書き上がりになりましたが、莉夜さんには少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。素敵なリクエストをありがとうございました。





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