▽ おまけ+あとがき
(おまけ)
大好きだった先輩がある日、空中を見ながら自分の名前を呼んでいた。
どんなに「俺はこっちッスよ」と訴えかけても、彼の目がこちらを捉えることはなかった。彼は水を欲する蛙のように海に行くことを望み続け、ただひたすらにそれだけを唱えた。
そうすることで誰かを救えるという、妄言まで吐いて。
そんな彼を見捨てずに一途に恋をし続ける、俺は馬鹿なのだろうか。
あとがき
お読みいただきありがとうございます。
蛙のパペットで子どもと遊んでいるうちに思い付いた話です。さてはて旭くんは先輩を無事、人間に戻してあげられるのでしょうか。
大好きな先輩が戻ってくれますように。
お付き合いくださってありがとうございました。
2016/09/17
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