SSS | ナノ

  01


「ちょっ……、いい加減っ、に、してよっ」


こっちが大声を出せないのをいい事に、どんどん侵入しようとして来る手を必死に振り解いた。
『助けて』の声が虚しいだけだって事が解るだけに、ギリ と奥歯を噛み締める。


「っ……」


こ、の……


「おい」

「っっ!!!」


この野郎と拳を握った瞬間、聴こえた声と共に痴漢野郎が吹っ飛んだ。
最後は少し涙目になっていた私が茫然と見上げた先には、黒い胴着のような着物を着た……


「また変なのが出た……」


銃刀法違反も甚だしい、どう見てもヤバそうな男が立っていた。






prev / next


[ back ]


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -