長編一瞬だけ | ナノ




見つけた




「あー…つっかれたぁ…」


部活帰りの夕方。
お腹は空くし、身体は怠いしで、帰路をとぼとぼと帰っていた。


「駄目だ!少し休もう」


途中にある小さな公園に寄り、ベンチに腰掛ければ一気に気が抜けた気がした。

あーもう、ほんと土方さんはスパルタすぎんだよ。

ポケットから携帯を取り出し、着ていたくだらないメールを一つずつ確認していく。
友達のメールや、メルマガや、迷惑メールを見ても何にもする気はおきなくて。


「ぁー…あ?」


ふと顔を上げた先には、窓から遠くを見ている女の子が目に入ってきた。

クラスの女子より可愛い…。


「はっ!!」


何考えてんだ!俺!

ただ、物悲しそうな目がとても印象深くて、すごく気になった。
一体何を考えてんだ…?


「あ、」


窓、閉めちまった。


「帰るか…」


気怠い身体を起こして、再び帰路へとつく。
いつもより夕陽が眩しい気がしたのは気のせいだろう。



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