君がいる毎日「それでよー土方さんが急にキレてさ、」 「そんなこと本当にあるんだね…ふふふっ」 「ほんとなんだぜ?大変だったんだから!」 あれから毎日ここに通ってなまえと話しをしている。 俺の話しはとても面白いらしく、なんでも笑ってくれて。 ただ、気になっている、 “なまえは学校に来ねぇの?” これだけは聞いてはいけない気がしたんだ。 「あ、もうお母さん帰ってくる時間じゃないか?」 「わ、本当だ…はやいなぁ」 「また明日来るからよ!」 「うん」 「また明日!」 「また明日」 “また明日”は俺らの間で“さよなら”の代わりの言葉。 また明日って言わないとなまえがどっかに言ってしまう気がして仕方なかった。 「何でそんなに…」 何でか、なまえと会えなくなるなんて考えられなかった。 考えようともしたくなかった。 「俺重傷」 知っていた、これが恋だということを。 しかも、結構なまえに溺れていることも。 そして…。 「あそこの家の娘さん、病気なんでしょ?」 「そうそう、奥さんも大変よねー」 「ー…っ!」 不吉の足音が一歩、また一歩近づいていることも。 |