34あれから約3日が経った。 身体の怪我もだいぶ良くなり、気持ち的にも落ち着いてきただろう。 『本当に久しぶりな気がする…』 久しぶりで最後の学校。 今日、処分が決まると言われたが、おそらく私は退学だ。 あれだけ暴れれば、ね。 「なまえおはよう」 外に出ればタイミングがいいのか、待っていたのかわからないが総司がいた。 思わず顔が綻ぶ。 『おはよ』 「傷はどう?」 『だいぶ良いよ』 よかったって笑う総司の横顔は綺麗で胸がキューンと掴まれたようになる。 乙女だ、私。 「ん?何、どうしたの?」 ニヤニヤしながら聞く彼は確信犯。 なんでもない、と言っても「ふーん」とか「へー?」で返ってくる。 そして、最後に負けるのは私なのだ。 「あ、沖田さん、なまえさんおはようございます」 平助の家の前を通ると、千鶴がいた。 家の前に千鶴がいるってことは、平助はまた千鶴に迷惑かけているのか。 「千鶴ちゃんも毎日毎日偉いよね」 『総司もね!』 「僕?」 『毎日私のところ来てるじゃん』 「好きだからね」 『なぁ…っ』 あれから、こういう恥ずかしい台詞をサラリと言ってしまう総司に翻弄されまくりなのだ。 本当、困ったもんだ。 そんな話しをしていたら、学校なんてあっと言う間に着いてしまって。 周りの生徒の視線は痛いが、今は総司がいるから大丈夫。 『さて、私は指導室行ってくるね』 「僕も行くよ」 『うぇ?!授業は?』 「大丈夫だから」 ぎゅっと握られた手からは安心さが滲み出ていて。 総司の大丈夫を信じることにした。 指導室を前に総司の手を離す。 流石に入ることはできないからね。 「失礼します」と入った指導室には、土方先生や左之ちゃんの他に校長などもいて、だけど動揺とか何もなく落ち着いていられるのは、やっぱり総司のおかげ。 色々と説明された後、校長が悲しそうな顔で言う。 「みょうじなまえさん、あなたの処分は、」 左之ちゃんたちの顔を見てもわかる。 あぁ…やっぱり。 「自主退学とします」 → |