長編不器用な青春 | ナノ




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小さい頃から私たちは一緒だった。
幼稚園に入る前から四人で遊んだり、笑ったり、喜んだり、色んなことを学んでいった。

幼稚園の頃のある日、平助とすごい大喧嘩をした。
小学生のとき、みんなで悪戯をして大笑いした。
中学校に入りたてのとき、千鶴をいじめていた上級生に一人で立ち向かっていった。

あの時は平助や薫、千鶴にまで怒られたっけ。
一人で抱え込むなって。

あぁ…あの時から私は何も変わってないんだな。

「…っ!!」

一人で突っ走っちゃってさ。

「なまえ…っ」

ほら、少し後ろを見ればみんながいるっていうのに。

「なまえ…っ!!しっかりしろ!!」
「平助…?」
「勝手に死ぬな…っ」

平助が私の手を掴み、私はなんとかまだ生きているようだ。
しかし、このままだと平助も一緒に落ちてしまう。

「平助!手を離して!」
「いやだ!お前はまた一人で終わらせようとして…馬鹿か!」
「馬鹿って…平助に馬鹿呼ばわりされたくないわ!」

あれ…これっていつも通りの会話…。
そうだよ、こうやっていつも小さい口喧嘩して、最後には…。

「なまえは本当に死にてぇのかよ!!」
「私は…」

最後にはね、絶対平助が、

「本当は…生きたいよ…」
「だろうと思った」

笑って許してくれるんだ。

ずるずると引き上げられた先には、黒幕名前が泣いている。

「黒幕名前…」
「なまえちゃ…ごめ、ごめんね…」
「うん…もう、いいよ」

ちゃんと千鶴にも謝ってねって言ったら、これでもかってぐらい頭を縦に振った。

きっとこれでもう大丈夫。

「なまえちゃんも無茶するよね」
「まったくだ。もっと大事になるところだったな」
「ご、ごめんなさい…」

沖田先輩や、斎藤先輩に怒られるのも、

「死のうとするとか何考えてんの」

薫の説教も、

「なまえ、これからはさ…俺らに相談してくれよな!…次はちゃんと聞くから」
「…うん!」

平助を好きなこの気持ちも、全部全部私が生きている証なんです。

今度こそ、大事なもの…守りたいもの見つけた。










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