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DIOとの決着をつけた。


承太郎とジョセフは、SPW財団の医師たちによって看病されていたホリィの元へと帰った。




「二人とも・・・無事に帰ってきてくれて有難う」


そこには、布団から上半身を起こし、微笑みを浮かべているホリィの姿が。




「おぉッ、ホリィ・・・」


ジョセフがホリィを抱き締めようとしたその時――







スパーンッ!!!!!!


「ほりぃぃぃいいいいいいッ!!!!!!!」





勢いよく開かれた襖。

ガバァァァァアアッ!!!!!とホリィに抱きついた影に、ジョセフと承太郎は大きく目を見開いた。






「ホリィ!あぁ、ホリィッ、僕の天使!大事な時に傍に居てやれなくてすまないッ、どうか僕を殴ってくれっ!!!!」






現れたのは・・・

現在世界ツアー中だったはずの空条家の父、名前だった。






抱き締められたホリィは最初こそ驚いた顔をしていたが、それが自らの夫だと気づくと、ほっとしたような笑みを浮かべた。




「いいのよアナタ、アナタがこうやって帰ってきてくれただけで十分よ」



「ホリィっ」

「アナタ・・・」



ひしっと抱き合う二人に・・・ジョセフがキレた。







「このクソ野郎が!!!!!肝心な時にいなかった癖に、何をいまさらのこのこと!!!!」


ガシッと名前の胸ぐらを掴んだジョセフは、名前の顔を見て目を見開いた。





「・・・何じゃ、その隈は」

「お義父さん・・・」


「その隈はどうしたのかと聞いとるんじゃ」



ジョセフの指摘する通り、名前の顔にはそれはそれは深い隈が刻まれていた。






「ホリィが倒れたと聞いたとき・・・僕はすぐに日本に戻れませんでした・・・ホリィに早く会いたいのにッ・・・ホリィに電話を掛けることさえできなかったっ・・・そんな自分が不甲斐無くてッ、ホリィは今苦しんでいるのだと思うと・・・食事も睡眠も・・・」


「まぁ、アナタ!食事もとってないの!?」

ホリィは驚いたような顔をし、自身の夫の胸ぐらを掴んでいる父親を怒ったように見た。



「パパ!放してあげて!」

「ほ、ホリィ・・・しかしじゃな、わしは――」



「いいから!」


ホリィの剣幕に押されて手を離した瞬間、ホリィは名前を抱き締める。




「あぁ、アナタ・・・ほんと、酷い隈じゃない。何日寝てないの?」

「最初の頃は全然寝れなかったけど・・・マネージャーが僕の飲み物に睡眠薬を混ぜてる時が何度か・・・その時しか寝てない・・・」



よく見れば名前の眼はうつろで血色も悪い。

自分の娘を独りにした名前を締め上げようとしていたジョセフさえ、その姿を見ればそんな気も失せるというものだ。






「君が心配でっ・・・それに、承太郎もお義父さんと一緒に何処か危険な場所に行ったと聞かされてっ、僕はどうしたらいいのかとッ」


「アナタ、私はもう平気よ。承太郎も。ね?」




名前は「承太郎・・・?」と言いながら承太郎の立っている場所を見る。





「承太郎!!!!」


ガバッと抱きついて来た父親に承太郎はグッと眉を寄せる。





「無事でよかった・・・」


「・・・やれやれだぜ」


承太郎だってジョセフと同様に、自らの父親に対して怒りがあった。

何時も帰ってこない父親に。


しかしこんな姿を見ると、彼の家族への愛の深さは一目瞭然。


承太郎は眉を寄せつつも、父親を拒むことはなかった。





しばらく承太郎とホリィを交互に抱き締めては「無事で良かったぁぁぁああッ」と声を上げていた名前は、最終的にはジョセフに頭をスパーンッと叩かれてそのまま気絶するように眠ってしまった。いや、気絶してそのまま寝たのかもしれない。




おまけ



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