おまけ
「ホリィ!僕の女神!君の料理はやっぱり世界・・・いや、宇宙一だよ!」
「ふふっ、沢山食べてね」
「そういえば承太郎!随分大きくなったじゃないか。お義父さんみたいにガッシリしてきたし、お父さん、すぐ身長追い抜かれてしまうかもしれないなぁ」
はははっと笑う名前。実はまだ承太郎より身長が高い。
流石はミュージシャンというべきか、すらっとしていてそこいらのモデルよりもずっとスタイルが良い。
高身長と物腰柔らかな態度、そこが名前の人気の秘訣なのだろう。
「お義父さんも、しばらくは此処にいてくださるんですよね?」
「ふんっ、何故じゃ」
「僕、実は仕事逃げてきちゃったんで、どうせだからしばらくは仕事をサボって家にいようかと。承太郎も普段どうしてるのか気になるし、お義父さんとももっとお話ししてみたいと思って」
「まぁ!アナタまだ仕事があったの!?」
「だってホリィ!あのまま世界ツアー続けてたら、後半年は帰ってこられなかった!ただでさえ心配で死にそうだったのに、あのままじゃ僕は廃人になっていたよ!」
「アナタ・・・」
「ホリィ・・・」
ひしっと抱き合う二人をジョセフがベリッと引きはがす。
「承太郎!承太郎は確か相撲が好きだったろぅ?お父さんと一緒に相撲を見に行こう。お父さんのツテで良い席取れるから」
「・・・・・・」
無言の承太郎を気にせずに名前はニコニコしながら「是非お義父さんも」とジョセフを誘った。
ニコニコ笑っている名前に、渋い顔をしているジョセフとふふふっと笑っているホリィ。
自分の家族の光景を見ながら、承太郎は「やれやれだぜ」と呟いた。
その日、承太郎とジョセフは名前に連れられて相撲を見に行った。