※ギャリーが青い人形のお部屋に閉じ込められたシーン。
『気持ち悪い人形ね・・・』
・・・正直傷ついたぜ。
え?何ソレ。初見でいきなりその発言なくね?
というか酷いだろ。
こちとら、メアリーのお気に入りの人形様だぞ。
もっと他に言う事あるだろ。
気持ち悪い以外に、もっと言う事が!!!!!!
「――なぁ、お前も俺に言う事があるだろ?ギャリー」
「なっ、なっ、何よアンタ!」
“赤い目”の絵から出た俺は、そりゃもうニーッコリと笑った。
「俺が何だって?俺は人形さ。この部屋一面にあるのと同じ」
「はぁっ!?明らかに人の姿してんじゃないのよ!・・・まぁ、確かに顔は青白いし、目は赤いけど・・・」
「お前が俺を気持ち悪いだの気味悪いだの言いやがったから、喋れる格好になっただけだ」
俺はハッと鼻で嗤い、ギャリーに近づく。
俺が一歩踏み出すたびに、ギャリーは一歩下がった。
「酷いよなぁ。そんなに俺は気持ち悪いかぁ?メアリーは俺のこと、可愛いって言ってくれるぜ?」
「ぁ、アンタの何処が可愛いのよっ・・・」
「・・・言ってくれんじゃねぇーか」
ピクッと青筋を浮かべた俺にバッと背を向け、ギャリーは扉の方まで走っていく。
ガチャガチャッ
必死に部屋から出ようとするギャリーに近づく。
「出られると思うなよ・・・」
「ヒッ!?」
こっちを振り返り、肩を震わせるギャリーに、俺はニヤッと笑った。
「ほら。俺を真っ直ぐ見ろ・・・」
しばらくギャリーと目が合い――
フィッ
「あ゛ぁ!?何、目ェ逸らしてんだよぉ!?」
突然目を逸らしやがったギャリーを壁際に追い詰めてズイッと顔を寄せる。
「きゃぁ!?ちょ、ちょっと近寄らないでよ!!!!」
「はぁ!?手前、まだ俺のことキモイとか思ってやがんのかぁ!?」
「ち、違ッ、ひぅ・・・ち、近いっ」
「近いだぁ!?何か問題でもあんのかよ!俺が気持ち悪いから近づきたくないってかぁ!?」
あぁ、マジでコイツムカつく。
ギャリーを壁に押し付けて至近距離で睨みつける。
見る見るうちに顔を真っ赤にしていくギャリー・・・ん?
「何顔赤くしてんだよ」
「〜〜〜ッ、近いって言ってるでしょ!離れなさいってばッ!」
「離れたら逃げんだろぉが!!!!!」
真っ赤なギャリーに怒鳴りつける。
ギャリーは俺から必死に顔をそむけようとする。
「おい!俺をちゃんと見ろ!」
「ひやぁっ///!?」
両手でギャリーの頬を掴んでこっちを向かせると、ギャリーは変な声を上げた。
んだよ。さっきからうるせぇなぁ・・・
「取りあえず、俺と俺を可愛いって言ってくれてるメアリーに謝れ。今すぐに!」
「わ、悪かったわよっ、その・・・気持ち悪いなんて言って・・・ぁと、蹴って」
・・・蹴って?
いや、俺は蹴られた覚えはねぇ。
じゃぁ、他のヤツか?
「あ゛ぁ!?お前、蹴りまで入れてやがったのか!!!!!」
コイツ、同胞蹴りやがったのか!
「きゃぁ!?だ、だから近いって言ってるじゃない!!!!!」
「近いことの何に問題がるんだよ!手前、いい加減にしねぇと発狂させんぞ!!!!!」
「もう発狂寸前よ!!!!」
そう叫ぶギャリーが自分の顔を手で覆って「離れてってば!」と言う。
んだよ。手前、謝る気ねぇだろ。
気持ち悪いって言われて、俺と同胞がどれだけ傷ついたと思――
「アンタ、無駄にイケメンなのよぉッ!!!!!こっちの心臓のことも考えなさい!!!!!」
「・・・あ゛ぁ!?意味わかんねぇよ!おい、コラ!こっち見ろ!!!!」
「きゃぁぁぁあああッ!?近い近い近いぃぃいいッ!!!!!!アタシの心臓破裂させる気!?」
「っせぇなぁ!!!!気持ち悪いって言ったりイケメンって言ったり、意味わかんねぇよ!」
「そのまんまの意味よ!!!!」
あ゛ー、コイツ、マジ意味わかんねぇ!!!!
・・・メアリーにでも相談しようかな。
おまけ⇒