06




ガシャン−
台所に響く、陶器の割れる音。
あぁ、もうこれで6枚目だ…

「大丈夫かい?なまえ」

君はもう休んだほうがいい、と割れた食器の欠片を拾うのを手伝ってくれているのは友人であるハンジ。
あとは任せて、と私より上の立場であるにも関わらずこんな仕事を引き受けてくれる彼女のことが本当に大好きだ。
気分も悪いし、せっかくなのでお言葉に甘えて休ませてもらうことにした。

昼間あんなことがあってから、それからの仕事はほとんど手つかずだった。
突然告白されて、突然キスをされたこと。
そして、その時私が少しでもエレンにドキっとしてしまったこと。
…あぁ、思い返すと顔が熱くなる。
あぁ、もうっ。
こんなことがリヴァイに知られたら、2人ともただじゃすまないだろうな…
そんなことを考えながら廊下を歩いていると、ドンっと何かにぶつかってしまった。

「あ、ごめんなさい…」

顔を上げると、そこには今一番見たくなかった彼の姿。

「…こんなところにいたのか、なまえ」

来い、と無理やり手を掴んで引っ張っていくリヴァイ。
彼の纏った雰囲気の異常さに息を呑む。
そして私は、抵抗もできないまま黙ってあとについていくしかなかった。




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