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恋人のリヴァイに呼び出された日の夜、私は胸いっぱいに恐怖の念を抱きながら彼の部屋に向かう。
付き合い始めた頃は優しかった彼は次第に束縛心を露にし、終には誰かと話すことさえままならないものとなっていた。

コンコン、と彼の部屋の戸を叩くと、低い声で入れと一言。
なかに入れば最後、そこに優しいが厳しい、みんなの憧れの兵長はいない。

ガチャリと、鍵の閉まる音が聞こえる。
それがより一層私の恐怖心を煽った。

手を束縛され、背中には強い衝撃とやけにひんやりした床。
今から始まるのは、恋人同士がするような情事、ではない、躾。

「おいなまえ、なぜ今こんな状況になっているか…賢いお前なら、わかるな?」
「エレンと、話を交えまし…うっ!」

答えると同時に腹部を襲う衝撃、吹っ飛ぶ体。
ああ、私蹴飛ばされたんだなって痛みに追いつかない脳で考えた。
いたい、いたいよ…

そこからは殴る蹴るの暴行。躾。
痛くて、痛すぎて抵抗する気さえ消え失せた。

何故だ、何故俺の言うことを聞けないんだと涙を流しながら私を躾ける彼の表情に、何も言えなくて。
ごめんなさい、そう笑ってやるとでこに降ってくる、優しいキスの雨。
ああもう、稀に触れるあなたの優しさを知ってしまったから、嫌いになれない。

「もう、俺にこんなマネさせるな…」

そう悲しい表情を浮かべながらほほをなでてくれる優しいあなたが好きで。
だから、離れられない。
ああ、もういっそ優しくしないで。




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