ワオ!2013妙誕記念アンケート! | ナノ


▽ さっちゃんと姉上で両片想いみたいな。ほのぼのみたいな


「好きか嫌いかって言われたらそりゃ好きよ」

こたつに入ったあやめが紅茶に口をつける。この紅茶はあやめが持って来たものだ。「お妙さん、これ飲んでみてよ」と、いつもの調子で押し付けてきた。

「紅茶の話じゃありませんよ?」

すみれ柄のティーカップは妙の母のものだ。どうやらハイカラなものが好きだったらしい。お揃いのティースプーンまであった。そのカップは、あやめから貰った紅茶を注がれ二人の前に置かれている。

「もちろん分かってるわよ。あなたのことでしょ」

可愛いティーカップを気に入ってはいたが中々使う機会がなくて、それを誰かに言ったことがあった。使うなら美味しい紅茶を淹れて飲みたいな、と。

「でも猿飛さん、私のことお嫌いでしょう?」
「嫌いだなんて言ったことあったかしら」
「いつも突っかかってくるじゃない」
「それはあなたが銀さんとイチャイチャしてるからでしょ」
「してません。勝手に妄想して勝手に喧嘩売らないで下さい」

あやめが持って来たのは、ここらじゃ手に入らない美味しい紅茶だった。薔薇の模様の包みに入った、妙がいいなと思っていたもの。

「お妙さん、あなたはどうなのよ」
「好きか嫌いかなら好きですよ」

白地の器に映える透明感のある色。綺麗で、とても良い香りがする。初めて飲んだ紅茶は少し苦くて、自然な甘味が広がる。

「美味しいわ」

妙の顔が綻んだ。

「このティーカップ、可愛いわね」
「ええ。私も大好きで、大切にしてるんです」
「ふうん・・・好きか嫌いかじゃなくてね」

あやめは微かに笑って、ティースプーンをくるくる回す。

「ねえ猿飛さん」
「なによ」
「もしも、好きか嫌いかの二択じゃなかったとしても、猿飛さんは同じように答えますか」
「────同じだと思うわ」

あやめがカップを手に取った。

「好きよ。これで満足かしら」

そう言って、ゆっくりとカップを傾ける。少し温くなった紅茶が喉を通り抜けていった。薔薇の香りが微かに漂う。

「私も同じです」

妙はふわりと微笑んで、同じようにカップを口に運んだ。



あやめ(→)(←)妙
こういうの好き。さっちゃんと姉上のこういう感じが好き。あの二人ってある意味両想いだと思うんだけど夢見すぎ?原作でも恋愛感情は抜きにして一番イチャイチャしてると思うんだけど違う?

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