『こー、が?』
「ん、君のお名前ーね、鋼の牙で、鋼牙.......」
『どうしたんじゃ、嬢ちゃん......まだ色々気にしとんか』
『千陽、もっと聞いてやれ、そしてコイツの心思いっきり抉ってやれ』
眠そうじゃのうって聞くちーくんの横で、さらに眠そうなすっくんが睨んできまーす。ガチ怖い。「睨みつける」とかあれ普通に攻撃技になるよ。普通に怖い。普通にヤバい。
「夜通しで......バイオハザード4初見プレイ付き合ってもらいました.....やっばい、村長こっわい。もうやべぇよあれ途中で弾きれてナイフで倒したったわ.....ライフル売り飛ばしちゃったし......」
『それで寝不足だ』
『混ざりたかったなそれ』
「じゃ今度またやろうか、アイワナやろう若しくは鬼畜マリオ」
『選択肢の意味が分からんがとりあえず却下だ』
トコトコシッポウシティに向かう最中の会話はこんなもん。シッポウシティかー遠くまで来たなぁ。カラクサが一番の遠出だった私としてはここはあれだ。中国から越後って感じだ。あ、中国ってあれだよ、戦国無双とかBASARAの中国地方の事ね
「たったか行こうか! なおアララギさん(女王様)のご命令によりポケモン図鑑の攻略もあるので草むらも木の上も藪も突っ込んでいくから、そのつもりで」
『かぶれるぞ?』
「ふ、遊び場が森の中だった私に不可能などない!! テッカニンも怖くない! なにあの最猛勝擬き、タイムスリップ御伽草子でもやってろってんだ」
『俺ヒサナちゃんの言ってること分かんなくなってきた』
『こういう時はスルーするに限る』
『『アイサ―隊長!』』
「え、なに、お姉さんの本気の号泣見たいの? いいよ?」
何だかんだいって、着いたシッポウシティでブランってしてたら、なんと
「緑髪の君ぃぃいぃいぃぃぃいぃぃいぃ!!!!!」
「また君か........」
あの緑色の髪した兄ちゃんが立ってました。やっほう。
「え、緑髪の君も旅してる系? トレーナー系? てか緑髪の君って面倒だからミクちゃんって呼んでい? 若しくはミドリガメ」
「僕の名前はN。奇妙なあだ名をつけるのは止めてくれたまえ」
ものすごいいやそうな顔で自己紹介されました。ごめんて、ミドリガメ流石にダメだったか。
「エヌ君な、覚えたぞ覚えたぞ覚えたぞ覚えたぞ」
「..............
君は、どうしてそんなに無理に気持ちを誤魔化そうとするのか、僕に分からないのだけど」
「やっべぇこの人鋭すぎわろた。」
一発で見抜きやがったわ。まぁ、少々無理にテンション押し上げてる感はあるけど、1回あっただけの人間のテンション把握するとか無理難題じゃないかと。まぁしばらくしたら治るよと言ったら少々不機嫌そうな顔をしていた。
「あー、まぁ、色々あってんよ、お母ちゃん疲れた.........
てことでおいしいもの食べよう! 行くぜカフェテリア!! N君も行こう、なあ、行こう」
「待ってくれ、僕は博物館に用があるんだ」
「あ、まじk『行きたい!!』おぶふ!!」
ちー君ロケット、私の腹に向かってドゴッて、ドゴッて。めっさ痛い。
『えぬ君! 儂もいく! 行く!!』
『お、おい待て千陽、』
N君に飛びつく千陽と、それを止める昴。どうやら、昴はN君が苦手らしい。何でだ。
「随分と嫌われているようだけど、僕は君に何かしただろうか?」
『お前からはあの変な服を着た奴らと同じにおいがする、嫌な感じもする、勘違いなら謝るが』
bkm