謙也と少女時代 ※


「あれこの人等誰やったっけ?」
「どないした白石?あー『少女時代』やろ。つか名前思いっきり載ってるやん」
「あっホンマや。はぁ〜これが噂の」
「なんや部長知らんかったんですか?最近話題になったやないですか?事務所と訴訟やなんやって」
「えっそうなん?あかんわ、最近テレビ見いひんから」
「ちゃうわ財前、そりゃ『KARA』や」
「あれ?そうでしたっけ」
「そうや。人数もちゃうやろ。こっちは9人、『KARA』は5人や」
「まぁどっちでもええですわ。それより部長見すぎでしょ?ガン見ってレベルやないですよ」
「いやここ、一人一人名前と写真載ってるからこっちと照らし合わせてんねんけど……」
「この人誰ですか?」
「えっ?待った急に言わんといて。えっと……テ…ヨン?」
「ちゃうソヒョンや」
「えっちゃうん?」
「テヨンはこっちや」
「……同じ顔やん?てゆか皆同じに見えてきたわ」
「じゃあこっちは?」
「えぇ?」
「ジェシカや」
「こっち」「ユナ」
「これ」「ユリ」
「こ「ティファニー」」
「っ「ヒョヨン」」
「サニー!」
「スヨン!!」

「……なんや謙也、えらい詳しいな……」
「スゴイ通り越してキモいっすわ」
「キモい言うな、俺の努力を舐めたらあかんで」
「努力って……。そないに好きなん?ファンなんか?」
「いや、別に。つか一週間前までは俺もお前等と同じやったわ」
「ん?じゃあなんでや?」

「美脚やろ」

「「はっ?」」
「やから、美脚やろこの人等!!」
「あぁーあ?」
「確かに『美脚集団』とか書かれてますね。でもそれがどうかしたんすか?」
「………っあかん……」
「なにがですか?」
「あぁっ!?……謙也お前……」
「白石っ……」
「部長まで、なんなんすか?二人抱き合ってキモいわ」
「あほっっ、謙也で美脚ゆうたら思い付くんは一人だけやろ?」
「一人?………………あっ」
「分かったか」
「十分過ぎるぐらい納得しました」
「あぁ……思い出したら震えが。目眩が、動悸が、引き付けが」

「謙也」(お気の毒にな)
「謙也さん」(今回は同情しますわ)

「あかん、死んだじいさんが見える。手招いとる」


「「謙也(さん)!!」」


『謙也と少女時代』


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