熟れぬまま、華は彩づく


“本当に何も覚えとらんの?”














違う。本当は…。





「ルビー。」



僕を不意に呼ぶ、声。



「何?サファイア。」



僕は、平常心を装い返事をする。



「…あのね?」



サファイアはそう言って、少し間があって。



「…やっぱり何でもなか。」


そう、呟いた。



「何?気になる。」



もしかしたら、大事な事かも知れないと思って、聞き直す。



「んー…。」



なかなか言わないサファイア。

もったいぶらないで早く言ってくれないかな。



「ルビーってさ…。」



やっと出た、言葉。
でも次の言葉に驚愕する。














「…本当はうちが告ったこと覚えとるんでしょ?」













僕は、頭が真っ白になった。





ドクン…。




僕の心臓がもの凄い音と早さでなっている。




「…何それ。」




僕は冷静を装うが、頭のなかでは色々なことがぐるぐる回っていた。




何で?




どうして?




何処でバレた?




色んな考えが交錯する。



「サファイアが告ったことって何?」



僕はわざと突き放す。



僕の思いがバレないように。




「…それがあんたの答えなんね。」




サファイアはそう言って僕の部屋を出た。











ねぇ。サファイア。






覚えてないなんて嘘だよ。




毎日、毎日、君にこの気持ちを打ち明けてしまおうか、と思ってる。












でもね。











僕じゃ駄目なんだよ。













僕じゃ…











「駄目なんだよ…。」





fin








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「candy drop」のまか様から、相互記念小説として頂きましたっ!!〃∀〃
わはぁ…><`
切ないだす…っ!!><。
ルビーは覚えてるよ、絶対に。
ポーカーフェイスを装ってるだけだもんっ!!><
素敵な小説、ありがとうございましたっ!!m(_ _)m

この小説は、お持ち帰り禁止です。





 










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