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「…コーネリアス」
「なんでしょう」
「君は今いくつだい?」
「224歳になります」
「…ということは私が出会った頃のコーネリアスは死神として生まれて7年目の子供だったんだね」
「…まぁ、そうなりますね。」
なんだろうか。とてもレアだな、と思ってしまう。
死神の幼少期なんて人間と同じで早く終わってしまうものなんだと分かったから。
一人納得していると突然お腹からグルルルっと音がなった。……自分で言うのも何だが…とてもはしたないと私は思う。
「あぁ、申し訳ありません。主人の空腹にも気付くことが出来ず」
そういい、ゆっくりとした手付きで私の黒いシャツのボタンを上から順に外していく
「…? なにを…?」
「ブルーノ様の血を吸うんです。…私は死神と言っても吸血鬼とのハーフでして、特殊なんですよ。 私がブルーノ様をこの様にする際に私の血を貴方に飲ませました。ですからブルーノ様の体内には少なからず私の血が取り込まれている。 それが吸血行為によって反応して満腹作用を生み出す仕組みになっているのです」
「…なるほど。」
全てボタンを外され私の上に跨る
自分の食事とはいえ毎回これだと怖いなあ
片手で頬を撫でられる
無意識に少しの恐怖からかコーネリアスの着ているの燕尾服を掴んだ。
「…ブルーノ様」
「私が注射が嫌いなのは知っているだろ?…お願いだから痛くしないでくれ」
「ふふ。 可愛い人だ」
吐き捨てたように言えばこう返ってきた。
ついでに頬を撫でていた手はいつの間にか頭を撫でていて宥めている様だ。
「人事は尽くしますよ」
そういってぺろっと首筋を舐め上げる
「貴方の血は生前からとても魅力的な匂いがしてました」
耳元でポツリとつぶやいた。
次の瞬間激しい痛みに私は悶えた。
「あ''、ぁッはっ いっ」
酷いね。嘘つきだ。苦しくて仕方がない。
「…はぁはぁ」
それでも頭をなで続ける手に少しの気分が和らいでいた。
熱い。首がじんじんする。そして僅かに痛みとは別の感覚が私を支配した。…これはなんと言うべきか。快楽かもしれない。ゾクリと背中から這い上がる感覚。
「っ、ぁ」
私の微かな変化に気づいたのか一旦牙を離して丹念に傷口を舐めあげられる。
「…はぁ、コー、ネリアス」
耳元で彼が囁いたんだ
「申し訳ありません。貴方をこの様にしてしまい」
本当に困った坊やだ。
「…はは。手放すつもりなんて端から無いくせに」
嫌味っぽく呟けば「ええ、その通りで御座います」と返ってきた。
*fin
もどかしく不思議な物を書きたかった´-`)
よろしければ*
U N I O N
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