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こちら、桐生 漣
新人の声優やってます

最初は名前もない男子Aや通行人Bとかだったけど
地道にやってきただけあり
主なキャラを演じれるようになった


そんな俺は今
人生最大の壁を
目の前にしました。

それは目の前にあるこちらの台本


藍色恋歌 著作:碧


名前こそ、そこら辺の台本だろ?
でもこの台本のジャンルはBLなんだよ

ちなみに隣にはこの台本の元となった小説が置いてある

その小説のラベルには

≪ボイスドラマ化決定!!≫
≪妖艶で甘美な2人の関係≫

って書いてあった。


皆さんもお察しの通り。
俺はこのボイスドラマに出演することになった
それで今日はその打ち合せというか台詞の掛け合いだけど。


しかも、しかもだ。

BL用語でいうと受け役に決定されてしまった
オーディションを受けたわけではなく
指名された。
なんで俺なのってなったけど。


受けって、色々受ける方だよね
やべ、俺できるか不安になってきた

大体、俺はBLとかには偏見はないが
BL本なんてもの初めて見た。
腐女子という言葉も出てきて日本でも同性同士の恋愛について見方が変わってきたことが伺える。一部だが。

台本をペラペラ捲ってみると
うわ、卑猥。


女の子みたい、だった


この攻めのお兄さんやるなぁ。
三次元でこんなセリフ言えない。


いや、イケメンは違うかも

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