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先程のメールの差出人は蘭丸さん。

内容は今何処にいるのかという質問で、私はメールの返信を打ち込んで送信ボタンを押した。

すると、直ぐにその場に携帯の着信音が鳴り響いた。

『てめぇ、何処にいやがる』

「バスケのインターハイ予選の会場です」

いつもよりトーンの低い声に震えつつそう言えば、電話越しに彼が溜息を吐いたのが分かる。

『なんでそんな所に行ってんだ。てめぇ、バスケ嫌いだったろ』

「いえ、飽くまでもバスケが嫌いなんじゃなくてバスケ部員が嫌いなんです」

スパッと言い切ればまた溜息一つ。

『そうかよ。つか、お前そろそろ曲の締め切り近付いてるけど遊んでる暇なんてあんのか』

私は苦笑を零しながら頷いた。

「まぁ、後は皆さんの声を合わせて微調整をしつつ聞いてもらって承諾を得るだけですよ」

『ハッ、そう簡単に承諾を得れると思うなよ』

「取りますよ。遊びたい盛りですから」

私達はそれから数十分会話を交わして、電話を切る。

「次は、緑間と黒子くんか……」

パタリと音を立てて閉じた携帯をポケットに仕舞えば席に戻るだけ。

私は大きく伸びを一つしてみんなの待つ席まで歩き出した。



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