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▽ 20


一軍に入った私たちは更に忙しい毎日を過ごすようになった。

「美桜ちゃん、タオル用意してくるね!」

「オッケー!私はドリンク用意するよ!!」

「じゃあ私はスコア書いてくる!!」

みんなでバラバラに用意をする私たち。

やっぱり、少しは辛いけど選手たちを支えられるのはいいことだ。

みんなで作業をしてドリンクを配り、スコアを書いて、タオルを置いてなどをしている内に時間は経った。

「よし、今日の練習はここまでだ!」

「「「ありがとうございました!」」」

主将の言葉にマネージャーも選手も集まってそう言えば練習は終わり。

私は額から流れる汗を拭った。

「美桜ちゃーん!!」

すると、走ってきたのはさつきちゃん。

彼女もやはり汗をかいている。

私はジャージのポケットに入っていたハンカチでさつきちゃんの汗を拭く。

「あ、ありがとう!」

一瞬だけ彼女は呆気にとられた表情をしたけど、次には笑って私に礼を言った。

そして、彼女が向かってきた方向になんとなく視線を向ければ青と目が合う。

「あ、さつきちゃん。彼が待ってるよ」

さつきちゃんは私が見ていた方に視線を向けて、青に手を振る。

「青峰くーん!こっち!!」

「んだよ」

彼はガリガリと頭を掻いて此方に近寄ってきた。

さつきちゃんは私の腕を抱いて笑った。

「この子が前から言ってた黒子美桜ちゃん!私の親友だよっ!!」

「……どうも?」

疑問を浮かべて挨拶すると、彼は吹き出した。

「ぶっ、なんで疑問系なんだよ!」

どこに笑うところがあったかは分からないがケタケタ笑い出した彼。

「なんつーか、さつきの言ってた通りだな!」

ポンと頭に乗った暖かい手。

横を見れば恥ずかしそうにはにかむさつきちゃんと前には太陽みたいに笑う青峰くん。

「ははっ、宜しくね」

私は少し嬉しくて頬の筋肉を緩めた。

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