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ほんと俺様…!


-金髪再び現る-


「いらっしゃ…お帰り下さい」

「また来たぞ、名前」

「お帰り下さい」

「なんだその態度は」

「ああもうめんどくさいなあ! なんでまた来たの!」

「お前に会いに来た」

「間にあってるから帰ってよ!」

私の叫びも空しく、金髪は席に座った。


「何食べるの」

「今特に食べたいものはない」

「じゃあ来るなよ」

「お前に会いに来た」

「2回目だし」

ほんとなんで来たの…

「ではお前のおすすめを貰おう」

「お勧めは団子だけど?」

「じゃあそれを」

「かしこまりましたー」

1番高いの選ぼ。


「お待たせしました」

「遅い」

「そんなかかってねーだろ」

「お前は言葉が悪いな」

「すみませんね、いつもこうなんで」

ほんとはお客様には敬語だけど…こいつは…

…こいつ?

「そういえば、私あんたの名前知らない…」

「知りたいか?」

「…やっぱいいや」

「どういうことだ」

「教えるなら早く教えて」

「…風間 千景だ」

「千景!? うわ可愛い名前!」

「うるさい」

千景かあ…ほんとに可愛い名前だ。


「じゃあ俺は行く」

「じゃあもう来るなよ風間」

「…千景だ」

「…千景」

「よし」

よしって。


俺様金髪の名前は意外と可愛かった。






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