開始時刻と鬼ごっこ
「おはよー、綱吉」
学校にいく道を歩いてると前をだらだらと歩く私の彼氏、綱吉がいた。
「ん、おはよう瞳」
声を掛ければ気だるそうな挨拶が返ってきた。
「今日は邪魔な奴等はいないんだね」
「今日は先に行ったみたい。
鬱陶しいから毎日先に行けばいいのに」
ふぅ、と溜め息をつきながら綱吉は悪態をつく。
「あはは、お疲れ様です」
「まったくだよ」
「………お前ら、遅刻するぞ?」
「「あ、」」
リボーン君に言われて携帯の時計を見て目を剥く。
「「やべっ!」」
今から走ってもチャイムが鳴るまでに校舎に入れるかも怪しい。
私達は慌てて学校へと走り出す。
現在時刻は8:25だった。
「はぁはぁっ、」
「今日こそは静かに登校出来ると思ったのに…」
「何で朝から汗だくにならんといけんのよ…」
「瞳、口調」
「あらやだ」
必死の思いでなんとかチャイムが鳴る前に校門を潜り抜け、一息つく。
キーンコーン.....
「…鳴っちゃった」
「君達、」
「綱吉、逃げるよ!」
「逃がさないよ!」
トンファーを振りまわしながら風紀委員長が後ろから追いかけてくる。
開始時刻と鬼ごっこ
「やっぱり俺は静かに登校出来ないのか!」
「ほら、もう少しだから!」
「咬み殺す!」
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