待ち合わせ
ある一室に連れ込まれた名前は、何でもこんな事になったんだろ?とベッドに押し出されているにもかかわらずぼーとするだけ。
「おい、いいのか?」
『………え!?』
ジッと見つめる彼が何を考えているのかわからなく、彼の手は名前の頬に触れた。
『…っ!?』
「お前、そういう顔出来だな。」
『お兄さん…?』
驚いた顔で彼女は見て、彼の口元が上がる。
「俺と契約するなら、今日のところはこれで終わってもいいぞ?」
『…けっ、契約!?』
「こんなバカげたことはないと思っただろ?」
彼は鋭い眼で彼女を見る、その目は冗談を言ってないのは明らかだった。
だが、彼女にはないているようにも見える。
『どうして泣いてるんですか?』
「は、なっ!?」
彼女が触れた頬が濡れており、彼は自分が無意識に泣いている事に気づいた。
この事態になったのは、あの時なるとは思っていなかった。
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