ジャンプ本誌ネタバレ含みます。
第222Qと第223Qのセリフパロになっています、注意。
下品。

この設定の後日談にするとブラック。
しちゃってもいいかな?


赤司君は頭がおかしい




「……赤司君はボクのこと好きですか?」
「? 質問の意味が分からないな。その感情はセックスするために必要か?」

必要に決まってる。
この頃の赤司はおかしい。異常だ。

「ボクはわからなくなってきました。今のセックスは以前とは明らかに変わりました。赤司君が変わってしまったあの時から……」
「……またその話か。僕は変わってなどいない。ただ元から僕は二人いてそれが入れ替わっただけだ」
「……え!?」

赤司は急に何を言っているのだろう。
黒子の驚愕を余所に赤司は言葉を続けた。

「別に隠すつもりなどない」

隠していて欲しかった。
誤魔化して取り繕って欲しい。

「信じようが信じまいがテツヤの自由だ」

それなら黒子は信じない方向で行くことにしたい。
受け入れがたい。
赤司が双子だったなんて。

「ただもし、そのことを変わったというのならばそれは必要だったからだ」

前のバージョンの優しい赤司はどこに幽閉されているのか黒子は考える。
べたに地下の座敷牢。赤司の家はお金持ちらしいのでそういう場所もありそうだ。
屋根裏部屋なんかもいい。

「僕が変わったからセックスの仕方が変わったんじゃない。セックスの仕方が変わったから僕も変わったんだ」

そこまで赤司にとってセックスが重要なものだとは知らなかった。
自分自身が変わってしまうほどに追い詰められていたなど黒子は気づかなかった。
写真にとって表情を並べると別人のように違うのにそれがセックスのためだなんて信じられない。

「テツヤの特出した才能が目覚め始め、もはや外に敵はいなくなった」

敵とは何か。
自分の特出した才能とはなんなのか黒子には分らない。
外とは何なのか。
赤司は何を言っているのか理解できない。

「敵があるとすれば外ではなく内。僕とテツヤ、お互いが敵になることだ」

敵って何ですかと黒子は叫びたかったが赤司の迫力に丸め込まれる。

「大きすぎる精力を無理にまとめようとすればお互いに反発しあい内部から崩壊する可能性がある」

趣味の相違ということなのか黒子は赤司の口から出た破局の可能性に息を飲む。

「僕らはもう力を合わせるべきではないんだよ」
「そんな……何を言って……」
「お前と大輝はそうなった」

この頃の青峰と自分のことを赤司が気にしているとは思わなかった。

「光と影とも呼べる趣味のあったお前たち二人でも大輝がベッドの上での可能性にばかり熱心になったせいで話が合わなくなっていった」

青峰の趣向は普通だった。
変態的なものもあったが基本的にはベッド最高理論を崩さない。
黒子はもっと柔軟に野外プレイも取り混ぜるべきだと思っていた。
出来るならヤりたい時がヤり時だ。
二人の趣味の違いはまさしく光と影。
青峰の言うように普通のセックスがあるからこそ黒子の提案するようなアブノーマルなイレギュラーの旨みが増す。
異常な状態を作り上げるにはまず正常な状態が必要になる。
だが青峰は和姦セックス以外は受け付けなくなり始めた。
触手エロなど勧めようものには激怒して部活を休みだすほどだ。
寝取られの可能性にすこしでも触れると発狂する。

「それが僕とお前ならば結果は火を見るよりも明らかだ」
「そんな! 明らかだって言われてもボクは全然わかりません。セックス以上に大切なものはないんですか」

セックスとはあくまで交際の延長線上にあるものだがセックスを目的として二人が付き合い始めたわけではない。
同性同士で子供を作るつもりもない学生の身分なのだからセックスとは欲求を発散するだけのものだったはずだ。

「セックスより大切なものはない。お前は母親からどうやって生まれてきた? 両親がセックスしたからだろう」

それと黒子との付き合い方とどう関係があるというのか。

「つまり人間が元々持ち合わせている本能が性欲だ。人間の本質は何も変わっていない」

括りが大きすぎて現実感がなかった。
黒子が問題視した放置プレイについての弁明にしては遠回り過ぎる。

「居心地が悪くなった途端、不満を漏らすようでは困る。お前には一級品のM奴隷になって貰うつもりでいる」

初めて聞いた。
たしかに赤司は支配欲が強そうだったが今まではあくまでも紳士的だった。
黒子の反応を見て一切の無理強いはしない。
自分の気持ちよさより黒子の快楽を優先するところがあった。
そんな赤司の優しさに対して黒子は調子に乗ってしまったかもしれない。
多くを求めすぎたかもしれない。
不安があったのだ。
黒子が求めることだけをする赤司は本当にしたいことを避けているのではないだろうか。
青峰と黒子が女性の下着の色で激論を繰り広げている時に疲れた顔はしていなかっただろうか。
女装をしてみた黒子に対して赤司は積極的だったので、やはり女性の方がいいのかもしれない。
そういった不安は心にこびりついて離れないものだ。

「M奴隷とは耐えてこそだ。耐えることこそ快感なんだ」

身体を縛り上げられて目隠しをした上での放置プレイは心許なくて今でも夢に見る。
鍵のかかってないトイレ。
誰かが扉を開けて入ってきたら自分の痴態を見られてしまう。
赤司以外にこの姿をさらすのは死んでも嫌だ。
そう訴えても赤司は黒子の縄を解いたりしなかった。
やめて欲しいとどれだけ頼んでも練習が終わるまでトイレに放置だ。
この恐怖が分かるだろうか。
練習後の汗ばんだ状態で赤司がやってきた時は足音だけで赤司のことが分かった。
縛られた状態のまま手荒く抱かれたが黒子は不思議と嫌じゃなかった。
自分を犯しているのが赤司だと分かっていたからだ。
他の誰かなどと想像でも無理だ。

「僕のすることにはすべて耐えるんだ」

無茶を言い過ぎだと黒子は言いたかったが赤司に見つめられてそれも出来ない。
紳士的な優しい大人の微笑みではなく目を見開いてこちらを威圧するような赤司の顔に怖くなった。

「これが最善だ」

そうは思えないからこそ二人は言い争っている。

「どうしてみんな変わってしまうんです」
「ただ少し前までの形がたまたまお前にとって居心地がよかっただけだ」

青峰はグラビアアイドルの処女と結婚するのが夢だった。
初夜で処女を散らす姿を収めたAVを自分のためだけに撮影すると言っていた。
この頃はまだ平和だった。
黄瀬がグラビアアイドルに処女がいるはずないと言い始めてから青峰はおかしくなった。
青峰の中で初夜まで処女であることは重要事項だったらしい。
それ以外の趣向は今まで緩く黒子とも一番話が噛み合っていた。
処女信仰を口にする青峰に黒子は提案した。

『心は処女っていうのもありだと思います』

それは青峰の中でバスケにも支障を来すほどの大事件だったらしい。
自分は肉体的な処女、精神的な処女のどちらを重視するべきなのか。
初夜に初々しい姿を見たいという願望。
相手の初めての男になったという満足。
そのあたりのことを考えていた青峰に対して黄瀬は「処女って面倒じゃん」と言い放つ。
女の子よりもバスケの方がいいと口にする黄瀬はむしろ健全だったかもしれないが青峰にとってカルチャーショック。
ありえない発言だ。
エロい妄想をしないでいるなどありえない。

『お前ホモかよ』
『違うよ!』
『ホモかよ』
『違うって! なんでそういうこと言うんスか。青峰っちがホモなんじゃない』
『ホモじゃねえよ。男におっぱいねえだろ』
『胸なら男にもあるっスよ! ね、黒子っち』

同意を求められて黒子はタオルを二つまとめて胸に入れて「はい」と言って見せた。
青峰が胸という名のタオルを揉んでいく。
何も感じないつもりだったのだが(揉まれているのはタオルなので)以外にタオルの布地に擦れて乳首が痛気持ちよかった。
赤司との行為のせいで敏感になっていたらしい。
ちょっと感じたりなんかしていたら黄瀬が顔を赤くしながら携帯電話で写真を取り出した。
それが赤司に渡って休日は丸々監禁されたことすら今のギスギスとした空気に比べればマシだ。

『やべー、テツになら顔射できるわ』
『青峰君、気持ち悪いです』

そんなことを言い合っていた頃が懐かしい。
緑間は三十代女性にしか興味なく黒子とは根本的に話が合わない。
紫原はヤれるなら誰でもいつでもいいタイプでこだわりはなかったので黒子の妄想にも適当についてきてくれる。
充実していた。
黄瀬の知識は生々しいが偏りすぎて黒子の好みとは反しているのでやはり青峰にあの頃の気軽さに戻って欲しい。
笑顔で処女膜について語っていた青峰に戻って欲しい。
黄瀬が馬鹿にしたような顔で青峰を見たいことはずっと秘密にしておくので最高の胸のサイズを力説してもらいたい。

「居心地が悪くなったとたん不満をもらすようでは困るな」
「でも青峰君が処女の見分け方が分からないからってロリに走ったのは違うと思います」
「真太郎とは逆だと思えばいいじゃないか」
「おっぱい好きだったのにロリなんて」
「今時は発育のいい子供も多い」
「犯罪です」
「僕たちの年齢を考えろ。十年後には普通の年の差だ」
「最近青峰君は赤ちゃんすら許容範囲だと言い始めました」

これには赤司も驚いたのか口を開いて固まった。

「……覚悟が足りなかったと言わざるをえないし その程度の覚悟では何も変えられない」
「赤司君は赤ちゃんプレイしたいですか?」
「漠然とした理想など無力なだけだ」
「……その通り、なの……かもしれないですね……」

肩を落とす黒子に対してフォローを入れてくることのない赤司は以前とは別人だ。

「成長すれば人は変わっていく。……なのにボクは。楽しそうにウエディングドレスでのエッチを想像していた青峰君とあきれる周り、そんなあの頃に必死で戻りたかっただけなのかもしれません」

今ではキセキの世代を含めてみんなが青峰にドン引きしている。
そんな部内の空気に嫌気がさしたのか青峰はずっと部活をサボっている。
屋上で幼女捕獲計画を立てているのではないのかと桃井が不安がっていた。

「もし別れたいのならば止めはしない。あとはお前次第だ。付き合っていたいなら僕のことを受け入れろ」
「NTRされ続けないといけませんか……」
「僕は赤司征十郎だ。寝取られの定義からは外れるはずだが?」
「赤司君は双子じゃないんですか?」
「テツヤは僕の話を聞いていたか? これは少々お仕置きが必要だね」

そう言って赤司が目を見開いて黒子に迫ってきた。
逃げれば別れることになる。
黒子はまだ赤司と恋人でいたかった。
だが、この後のプレイでその気持ちも保てなくなっていく。



----------------キリトリ線-------------------------


みんなの猥談についていけなくなった赤司君は人格を交換したよ。


青峰:黄瀬君からマイちゃん非処女疑惑を聞いて発狂→ロリ
紫原:自分の肉体に相手が合わないことが多くストレス→まずは腕が入るように調教し出す
赤司:上記の紫原の状態を注意したところ「これが普通だし」と返されて悩む→人格交換で鬼畜王を目指す
緑間:30代女子好きを周りから理解されていなかった→未亡人ジャンルにはまりだしたが子持ちと人妻には興味なしの半端者
黄瀬:みんな妄想激しすぎてついていけない。妄想じゃないなら怖すぎるので部活から距離を置いてモデル業に専念
黒子:とりあえず目の前で赤司に納豆を食べてもらいたい。話はそれから


原作通りの流れで行くと赤司君のプレイに耐えられなくなった黒子が結局別れを切り出すのかな?


----------------キリトリ線-------------------------

最初に考えたネタ


「テツヤの目があんまりにも死んでるからこれは集団レイプされたという設定でお仕置きレイプをしていいだろうか」
「お仕置きプレイだとしても大変理不尽です。丁重にお断りします」
「中年の用務員のねっとりとした愛撫が癖になって同学年では満足できないテツヤに対しては妥当だろ」
「勝手な捏造で人を責めてこないでください。帝光の用務員さんはおばさんです」
「多対一じゃないと物足りなくなったテツヤのために色々用意する」
「ボクが、ボクが悪かったです。もう勘弁してください」
「浮気の証拠はとくにないけど浮気したという前提で話を進めさせてもらうよ」
「赤司君、ボクのこと嫌いですか?」
「愛してるに決まってる。だから、確かめたいんだ。テツヤには僕だけなのかどうか」

こういうネタ大好き。

2013/7/29
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