黄黒幼馴染パラレル。
素直になれない黄瀬涼太を甘やかす黒子テツヤの話。
黒子テツヤは黄瀬涼太に甘いの黄瀬視点。


黄瀬涼太は黒子テツヤに甘やかされすぎている




――黒子っちに嫌われたら死んでやる。

そんなことをオレこと黄瀬涼太が叫んだのは小学校四年生の時だった。
幼馴染の黒子っちは昔も今も変わらない影の薄さで傍にいてくれた。
そのことが嬉しいとか有難いとか噛みしめるようになったのはクラス替えで離れてから。
黒子っちはオレも含めて友達とかどうでもいいみたいで一人でいることが多かった。
別にいじめられているわけでもないみたいなのに教室を覗くと何処にもいないか寝ている。
小学校生活六年間で誰かと話しているところは数えるぐらいしか見たことがない。
「それって淋しくないっスか?」と言えば「黄瀬君がいますし、いいです」と返された。
「それってどういう意味っスか」と何を期待していたのか自分でも分からなかったけれどたずねれば「淋しくないですよ」と微笑まれた。
そこはもっと突っ込んだことを聞きたかったんだけどなんでか出来なかった。
黒子っちの笑顔なんていう表現も不釣り合いな表情のゆるみに胸がいっぱいになってしまった。口元をすこし吊り上げるぐらいでも特別なぐらいに黒子っちは全然笑わない。噴き出しても微かな吐息みたいなものが漏れるぐらいで分かりにくい。テレビを一緒に見てると時々はすごい爆笑することもあるけど正直ツボは謎だ。
喜怒哀楽はちゃんとあってその起伏も普通ぐらいなのかもしれないけど何しろ見分けにくいほどに黒子っちの基本は無表情。
だから最初はなんだか気に食わなかった。
どうしてオレは無視されてるんだろうとか思っちゃった。
ちやほやされて褒められて生きてきたから黒子っちの態度とかはイラついた。
「黄瀬君スゴーイ」なんていう黄色い声ぐらい欲しいと思っても黒子っちは棒読みだ。ひどい。
それでまあ色々と絡んだりした。だって黒子っちは隣の家だから会う頻度が多い。
大人から仲良く一緒に遊ぶように言われたりもする。
一緒に遊べって言われてるのに黒子っちはオレをガン無視で絵本に夢中。
何度も読んでる絵本より日々成長しているオレの方が絶対にイケてる。
そんなことを訴えても黒子っちは絵本ばかり。
「そんなんだから影薄くて仲間外れにされるんスよ」と絵本を奪えば「仲間外れになんかされてません」と黒子っちは言う。
確かに別にいじめられてはないけど黒子っちは忘れられまくりだ。
遊んでる時に黒子っちの分の積木が足りなかったり、給食が配られなかったりするのを見てるともやもやする。
黒子っちが自分の分のおやつがないと気付いてちょっと肩を落としてたりするから、ついオレは自分が食べたなんて言ってみたりするけれど本当は先生の渡し忘れだ。うちの両親が用意しているおやつも多分オレ一人だけので二人で食べろと言っている割に黒子っちのことを忘れてる。
いろいろと無駄に動き回るからか小さい頃のオレはよく食べた。
愛想の悪い黒子っちに自分の分を分けるのは何だか嫌で、そして黒子っちは忘れられてたんだよなんて言うのももっと嫌でツンツン尖った言葉ばかりを吐き出してた。
意地悪をしようしたつもりはなかった。
けど思い返すと好きな子の気をひきたいガキでしかなかった。気なんか遣えない子供。
だって黒子っちが悪い。
澄ました顔を崩さなくってオレなんか居ないみたいに扱うから悔しくなった。
違うのは知ってた。
あんまりにも構ってくれない黒子っちにオレが悲しくなると溜め息を吐きながらちゃんと付き合ってくれるのだ。
いや、荷物を持つ腕が疲れたから返品ということで鞄を投げつけられたのかもしれない。
なんでもいいや。
黒子っちに構ってもらえてオレはそれで満足だった。
いま思い出してもウザい奴だ。
それなのに黒子っちは未だにオレと幼馴染で居てくれる。
それは一種の奇跡だろう。
オレは日々、黒子っちに対する愛を深めてた。
それはまだまだ子供の友情の範囲内だ。
というか、友情だとその時までオレは錯覚してた。
錯覚したまま大人になってしまえば良かった。そうすればこんな中途半端になることもなかった。
格好悪いところを見せても黒子っちは受け入れてくれる。
誰の悪口を言っても黙って聞いててくれる黒子っちにオレは甘えてた。
自分の汚い感情をわざと見せつけることで試してた。
黒子っちはオレから離れてくに決まってるとか思ってたけど違った。
オレだったら友達でもこんなにべったりくっつかれたら嫌だし、長々とした生産性のない愚痴なんてごめんだ。
けど、黒子っちは聞いてくれる。
嫌な顔は多少はするし、言い過ぎてたらたしなめられるけどオレのことを嫌いにならない。
それってスゲーよ。
黄瀬涼太をまるごと受け入れてるみたいなそんな黒子っちにオレは依存してた。
朝は黒子っちの顔を見るために早起きするし、夢で黒子っちを見たいから早く寝るようにしてた。
勉強も黒子っちと一緒にいたいから一緒に宿題をするし、体育で活躍すれば黒子っちは拗ねながらも褒めてくれる。
拗ねてる時の黒子っちはちょっぴり意地悪だけどそれもかわいい。
身体測定でオレの身長が黒子っちを越した時なんか半日も口を聞いてくれなくなったけど、成長痛のことを話したら心配してさすってくれた。
黒子っちは本当に優しい。
好き好き好きって身体中がからあふれて来て何だか心がポカポカした。
ずっと黒子っちは自分の隣にいてこの幸せが続いてくんだと思ってた。

その日が来るまでは。

珍しくその日は黒子っちと帰りが別々だった。
オレの両親は共働きで家にいない。
放任主義すぎてそれが普通。淋しさを覚える前からオレは一人だった。
食べ物とか着るものとかは事務所のマネージャーさんが手配してくれることが多かった。
そんなオレの事情を親が話したのか黒子っちが自分で両親に言ったのか黒子っちの家でご飯を食べることも少なくない。
他人の家で食事をするってことが普通の子供だった。
逆に自分の家で食べることが殆どないとも言えたかもしれない。
ほかの家はそうじゃないって知らなかった。
黒子っち以外の周りの子供には羨ましがられたりもして、その日はクラスメイト数人とコンビニでご飯を買っての夕食だった。
本当は黒子っちの家のご飯が良かったけど「いいものがある」っていう誘いにオレはあっさり引っかかった。
小学四年生。
上級生に差し掛かるその時、オレはきっと刺激に飢えていた。
その時集まった奴らも同じだ。
学年が上がってって学校に慣れていって体も大きくなって何処の中学に行くのかおぼろげに話したりしながら遠いことみたい。
昔みたいに頭空っぽで走り回ることが少なくなっていって塾に通っている奴とは疎遠になったりする。
そんなクラスの人数がいるわけでもないのに話をする奴は固定化する。
黒子っちと別のクラスになってストレスだって溜まってた。
両親が揃って留守にしているという奴の家にコンビニで買った弁当やカップ麺を持って訪れた。
そこで出てきたのは「いいもの」どころかオレを窮地に陥れる「最低なもの」でしかなかった。

親が居ないことをいいことに始まったのはAV鑑賞だった。

エッチな本もザクザク出てきた。
そいつの父親はたぶん隠していたんだろうけど同じ家に住んでいるからバレバレだ。
みんなグラビアぐらいでも興奮できる年頃だったから鑑賞会は大盛り上がりで、家の主であるそいつは神様扱いだ。
それを見てた皆はまだエロいことに対してガキだった。
ただ自分の知らないものを見てスゲーってだけ。大人の階段上ってやった、そんな気分でお祭り騒ぎ。
エロさとか関係ない。
大人が飲んでる酒を一口貰ってマズイって言って満足するようなガキだったんだ。
皆もやもやとするだけでまだ具体的には分からない。
彼女欲しいなとか言ったり、上級生の胸のデカさの品評会とか話題は適当に流れてく。
それをどうでもいいことだとオレは不味い飯を食いながら思ってた。
ペペロンチーノは味が濃いのか冷めたせいなのか食べにくくて仕方ない。
口直しに黒子っちの家のミートソースのスパゲッティが食べたいと時計を見ているぐらいに目の前の喘ぐ女性がどうでも良かった。
家に帰ってみんながあんなに興奮してたのに自分は何も感じないなんてヤバいんじゃないのか、みたいな恐怖がおりてきた。
黒子っちは他人と違っても全然平気で自分のリズムで生きているけどオレは結構人に合わせる性質だ。
だってその方が楽だし、居場所は必要だから。
譲れないところはそりゃ折れないけどどうでもいいのは合わせたほうがいい。
それが処世術って奴でしょ。
なーんて思ってたのに盛り上げる奴らを尻目にオレはテンションを下げまくった。
どうしてかと思いながらその日は眠りについた。
そして、思い知らされる。
あれは遅行性の毒だった。
行くんじゃなかった。
AV鑑賞会なんかに参加しなければオレはオレのままで居られたに決まってる。
黒子っちは幼馴染で友達でずっと一緒にいる相手なんだ。
嫌われたら生きていけないぐらいに本当に大切な相手なんだ。
だからだからだから、オレは考えちゃいけなかった。考えるべきじゃなかった。

『黄瀬君は物事を深く考えなさすぎです』

そんなことを本から顔を上げた黒子っちに言われた。
なんだろう。
本の受け売りなのか読書の邪魔をしたお叱りなのかオレは分からなかったけど「そんなことないっスよ」と答えておく。
頭空っぽだと言われるのは心外だったのでその時の心に引っかかっていることとして男子が熱狂して一部では毎週の企画にすらなったAV鑑賞会のことを思い出す。
オレは本当に興味がなかった。
そんな無駄な時間を使うよりは黒子っちを眺めてたい。
読書の邪魔をすると蹴られることもあったけど黒子っちのお母さんの手作りクッキーとか黒子っちの家の空気を味わうだけで充実していた。
黒子っちのベッドに寝転がって枕に顔をうずめてみたら眠気がなくても眠れちゃう。
うたたねから目覚めて顔を上げると黒子っちがオレを見ててちょっと恥ずかしかったりする。
よだれ垂れてるとか言われてこれ以上なく格好悪いのでオレは小難しいことを考えて気を散らす。
黒子っちの傍は心地よくて他とは違う時間が流れてるみたいで安心できる。
どんな自分を見せてもきっと黒子っちなら嫌わないでくれるとかそんなことを思ってた。
本を読むために少しうつむいている頭、無防備にさらされている首筋。
そんなのはいつもの事なのにその日は何故か触れたくなった。
けれど、手はギリギリのところで黒子っちに触れる前に止まった
何かこれから悪いことをしようとするような、そんな気持ちになって慌てて自分の家に逃げるように帰った。
隣に黒子っちがいるんだと思うとベッドの中でもドキドキして落ち着かない。
なんでこうなのか全然意味が分からない。

女の子が嫌いなのかと思えばそんなことはない。

かわいいと思うし、守ってあげたいと思う。
それは別に女の子誰か一個人に対してじゃない。
テレビ画面の中で演技か快楽か喘いでいた女優さん相手にもかわいいとか守ってあげたいと思うかといえば目の前にいて通り魔に襲われそうだったら男として助けてあげたりはするかな、ぐらい。
黒子っちに言われたように物事を深く考えようにも思考はとりとめがなくて何処をどういう風に考えればいいのかさっぱりだ。
寝る間際にいつものように黒子っちが夢に出てきますようにと小さくお祈りをする。
起きたら夢は忘れてしまうけど現実の黒子っちに会えるのでそれはそれでいい。

AVのことを考えていたせいか夢の中の黒子っちは裸だった。
それでも別にお互いに男で昔からの付き合いだから照れたりなんかしない。
「どうしたんスか?」と夢だと分かった上で聞くぐらいに平常心。

黒子っちは妖しく笑って、それから……それから。

夢のはずなのにどうしようもなくリアルでオレはなんだか泣いていた。
悲しいとか苦しいとかそういうものじゃない。
気持ちがいっぱいいっぱいすぎて混乱してた。
目が覚めた時、心臓は壊れそうなほどバクバク動いてて、身体中に変な汗をかいてた。
汚れた下着とかの意味を考えるとオレはつまり黒子っちを性的な目で見てたってことだ。
なんだか自覚してしまった。
今の今まで思いもしなかった事実が眼前に叩き付けられる。
AVもエロ本も全部脳内で黒子っちに置き換えれば驚くほどに興奮して下半身に血が集まっていく。
嘘嘘ありえない。あっちゃいけないでしょ。友達相手に!そんなことをひとしきり押入れの中で絶叫する。

そして、オレは黒子っちを無視することにした。

違う。無視するしかできなかった。
だって、こんなのがバレたら絶対に嫌われる。
嫌われたくない。嫌われたくない。絶対に黒子っちに嫌われたくない。
オレは押し入れの中で泣き続けた。
黒子っちに疲れた時に吐き出すのと同じようにオレは喚き続けた。
どうせ親は気づかない。誰もここにはいない。そう思うと言えないことの全部を知らないうちに吐き出してしまえた。
昔から押入れの中は落ち着く。
誰にも見られないで自分一人だけの空間だ。
一人部屋の中でも落ち着かないから押し入れの中に入って叫ぶ。
誰かに言いたいけど誰にも聞いて欲しくない。
オレの中で黒子っちは誰にも聞かせなくない見せたくないところも全部わかってくれるたった一人の相手だった。
それでも身体が言うことを聞かない。
黒子っちを見ると意識して顔に血が上る。
赤くなった顔を見せないためには逃げるしかない。
逃げ出し続ける自分に嫌気がさしているのに抱きしめて嫌がられたらきっと心臓は止まってしまう。
死にたくない。嫌われたくない。ずっと一緒にいたい。
歪んだままに中学になって後悔しかない。
一緒にいる時間が減って泣き言ばかりが増えてった。
誰と一緒にいても楽しくないし、何をしててもつまらない。
結局は黒子っちを夢中にさせたバスケにオレも惹かれてまた一緒の時間は増え始めた。
昔よりも一層体格差が出来たせいで少しでも近くにいると押し倒してしまいたくなる。
簡単に自分の腕の中に閉じ込められそうだと思うと外であっても身体が動きそうだった。
こんな気持ちがバレてしまえば嫌われるに決まっている。
だから、オレは嫌われようかと思った。
気持ち悪がられて嫌われるぐらいなら嫌な奴だって思われるほうがいい。
素直な言葉は好意しかなくて好きしか言えないから、それなら絶対バレてしまう。
黒子っちに嫌われそうなオレはオレのことが嫌だ。
嫌な言い方ばかりを選んで黒子っちを遠ざける。
でも、黒子っちは遠ざからない。つかず離れずいつもの距離でオレが言い過ぎたらたしなめて、どんな言葉も呆れながらも聞いてくれる。
昔も今も変わらない。なんだか、それは凄くズルい。
オレだけ変わってしまったみたいでやっぱりオレが悪いみたいだ。
だって、嫌がられたら、怖がられたら、気持ち悪がられたらオレはもう生きていけない。
黒子っちに否定されるような自分と一緒になんて生きていけない。
何でもかんでも受け入れてくれるなんて、そんな期待はできるわけない。
黒子っちは絶対に普通に女の子が好きだ。
桃っちなんかやわらかそうでいいかもしれない。
好みじゃないって言ってたけど黒子っちは優しいから告白したら断らないんじゃないかと思う。
そうしてオレは閃いた。
告白してから死のう。
黒子っちは優しいから死んだオレのことを気持ち悪いなんて思わないはずだ。
たとえオレのことを気持ち悪くて嫌いになってもオレが死んだことによってそういう感情はきっと忘れてくれる。
だってもう居ないんだから気持ち悪く思ったりしないはずだ。黒子っちは優しいからただ悲しんでくれる。
きっとそうだ。そう思うと別に死ぬのは怖くなかった。
告白して振られたらどういう風に死ぬかを黒子っちに貰ったぬいぐるみに語り掛ける。フェルトを重ね合わせた猫のぬいぐるみは黒子っちとオレの唯一の慰めだった。これがあったから生きていけた。
でも、バスケ部に入ってオレの知らない黒子っちが居ることを知ったりしてもう駄目だった。
一番オレが黒子っちの近くにいないならもういい。
幼馴染で隣の家に住んでいるのになんでこんなに遠いんだろう。
涙ばかりが溢れてきた。
そんなわけで当たって砕けに行こうと思う。

『ボク、黄瀬君のこと好きですよ』
『恋人同士になりましょう』

まさかの展開だった。黒子っちは天使だった。いいや、エスパー?
なんでオレの言いたいことを分かるんだろう。
なんで許してくれるんだろう。
胸がポカポカあたたかくて嬉しくて顔は熱く火照ってにやついた。
絶対格好悪い表情になってる。
思わず両手で顔を覆って隠してしまえば黒子っちは「手を繋いで帰るんじゃなかったんですか」と言ってきた。
良いんだ。許してくれるんだ。気持ち悪くないんだ。好きなままでいいんだ。
改めて思うと涙腺が緩んでしまってボロボロと泣けてしまった。
押し入れの中じゃないのに素の自分。意外に弱い自分が別に嫌いじゃない。黒子っちはだって受け入れてくれてる。

「大丈夫です、黄瀬君」
「うん、うん」
「ボクが泣かせているみたいなのでこのままだと困ります。泣き止んでください」
「しばらく無理っス」
「…………じゃあ、胸を貸してあげます」

飛び込んで来いとばかりに手を広げる黒子っちは格好良くてかわいくってとてもとても愛しい。
抱きしめてそのままキスをする。
触れるだけで全然足りなかったけど黒子っちの首まで真っ赤になったのでオレは満足した。

「好きっスよ」
「ありがとうございます」
「……黒子っちのこと愛してる」

胸をバシバシ叩かれた。なんでだろう。
「耳がくすぐったいです」と言われたけれど息を吹きかけたりなんかしてないのに。

「ボクも好きですよ。…………今日の夕飯はオニオングラタンスープです」
「黒子っち、いつもありがとう」
「作ってるのはボクじゃないですよ」

手を繋いで歩きながら幸せを噛みしめる。

ごめんね、ごめんね。
絶対に言えないから心の中で謝罪するよ。
黒子っちが心配するからご飯を食べない時期がありました。
マネージャーから黒子っちの家にオレがご飯を食べているか確認して欲しいとお願いがあったの知ってるんだ。
オレがどんな態度でいても黒子っちがご飯に誘ってくれる理由が優しさだって知ってたんだ。
人は人と思うような黒子っちがオレを気にかけてくれる理由が幼馴染だからだってわかってる。
友達だからだって分かってた。
だけど、今日からは違う。

「恋人になったんスよね?」
「そうですよ。だから、朝ごはんだって一緒に食べていいと思います」

オレのこと心配してるんだって分かりにくい顔で黒子っちが伝えてくれるそれだけでオレは生きてける。
2013/02/08
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