かまってかまって!

※R-15・恋人設定です。ご注意。






最近、PoHが構ってくれない。
そりゃ、ずっと俺のことに付きっきりじゃないのはわかってるんだけど。


「ちょっと、さみしい・・・かな」


しょんぼりとつぶやいたことによって、ますますその思いは増した。
(俺、嫌われたのかな・・・)
そう思ったら、無性に不安になった。

「PoH・・・」

名前を呼ぶ。あぁ、彼の肌が恋しい。
今なら何されても許してしまえる。
思えば、いつもPoHが俺になにかしてくれるのを待っていた気がする。
たまには、俺からなにかしてもいい・・・よな?

「よしっ」

そう決めたら、あとは実行あるのみ!


***********


「・・・キリト?」

・・・キリトの顔は、これでもかというぐらい赤かった。
それはそうだ。PoHに甘えるなど、これが初めてであるし、しかも自分から積極的に求めるなど、ありえないことだったのだ。
だがそう思っても、キリトはPoHから離れなかった。
いや、離れられなかったというべきか。
PoHを見つけた瞬間、彼の背中に後ろから抱きついてしまったのだ。

・・・それはもう、恥ずかしいのなんのって。

PoHは驚いたようにキリトの名前を呼んだ。
キリトはそれには答えられず、ぎゅっとPoHのフードを両手で握り締めた。


あァ、今日は最高にいい日だ。


心の中でそうつぶやいたPoHは、とりあえずキリトを部屋に招き入れた。



****



PoHの部屋に入ったキリトは、顔を赤く染めながら、振り返ったPoHを上目遣いで見た。

「・・・PoH・・・」

甘い声で呼ばれたPoHは、顔に笑みを浮かべた。

「どうした?貴様らしくもねぇ」

PoHの声に批難の色はない。
だが、ここで変に反抗してしまっては今日何のためにここまでしてPoHに甘えたのかわからない。
だからキリトは、素直に言うことにした。

「・・・寂しかった」

フードを握られたまま潤んだ目で言われたPoHは、なるほど、と笑った。

「そりゃ、悪かったなァ。それで、耐えかねて俺に甘えに来たのか」

久しぶりに甘く耳元で囁かれる声に、俺はうっとりしながらこくりと頷いた。

「だって、PoHが構ってくれないから・・・俺のこと、嫌いになったのかと思って」

不安だったんだ、と言ったキリトを心底愛しいと思いながら、キリトの頭を撫でてやる。

「それで、さっきから俺を誘ってるのか?」

キリトはびくん、と体を震えさせた。
どうやらあたりだったらしい。

「お前から甘えて来るのは初めてだからな。全く、どこでそんな仕草覚えたんだか」

咎めているのではなく、むしろ褒めるような響きにキリトは顔を赤くする。

「PoH、こういうの嫌?」
「いいや。むしろ」

大歓迎だ、と口づけする。

「んっ・・・んむぅ・・・」

唇の合間から舌が入ってきて、俺はPoHにしがみついた。
ああ、久しぶりのキスだ。
もっと、してほしい。PoHに食べられちゃいたい。

「はぁ、ん・・・っ」

舌を絡めると卑猥な音がする。

「キリト、とろけた顔してんなよ。まだまだこれからだぜ?」
「PoH、PoH・・・っ・・・もっとぉ・・・」

甘く可愛いオネダリをされては、応えないわけにはいくまい。

「舌、吸ってぇ・・・」

俺に向けて伸ばしてきたキリトの舌を、望み通り吸ってやる。
唾液を絡めながら、衣服を脱がしていく。

「PoH、抱いて?」
「―――可愛い奴だな。俺好みのイイ顔になった」

喉の奥で低く笑ってから、キリトをベッドに押し倒した。

「キリト、一つ言っとくが」
「ん・・・っなぁ、に?」
「押してダメなら引いてみろっていうだろ」
「・・・・まさ、か」
「さて・・・わかったところで、イッツ・ショウ・タイムと行こうか」
「PoHのいじわるぅ・・・っ!」

その後、快楽地獄に堕ちたキリトはPoHにとっても忘れられないほどの可愛い行動をいろいろとってくれた・・・らしい。




*******



「・・・完全に、PoHに踊らされた」
「いつもの事だろ」
「それは、そうだけど」
「昨日は可愛かったぜ?特に自分から「わーーーっ!覚えてない覚えてないっ!」

PoHはキリトを抱き寄せて、耳をくわえた。

「ひ、ぁん・・・っ!PoH、昨日あんだけやっただろっ」
「思い出したら勃った」
「PoH・・・ッ!」
「うるせぇ。黙って流されとけ」

こういうやりとりでPoHに敵うはずもなく、PoHとの口付けを受け入れる。
PoHの思い通り、自分からPoHに甘えてしまったのは悔しいが、それでもこうしてPoHに嫌われていないと分かっただけでも良かったと思うことにする。
たまには、こういうのもいいかも。
そう思い、キリトは自らPoHに舌を差し出した。
PoHは一瞬驚いたようだったが、すぐに笑みを浮かべながら舌を絡めてきた。
いつになく上機嫌なPoHを見て、甘く囁いた。

「愛してるよ、PoH。・・・あんまり構ってくれないと、すねるからな」
「・・・やっぱ、もう一回だな」
「ぷ、PoHの、当たったるから・・・!!」
「当ててんだよ」
「この・・・ッ」




なし崩しに行為へともつれていき、PoHの部屋からは昼まで途切れることのない喘ぎ声が聞こえた。



******

おまけ




「―――・・・ヘッドへの報告どうするよ」
「後回しに、するしか、ないだろう」
「やべぇ・・・キリトさんの声聞いてたら勃ってきた」
「見つかる、前に、処理、してこい」
「あーもーっ!全部キリトさんが可愛いせいだ!」


部屋の外から聞こえる自分の腹心の叫びを聞きながら、PoHはそれはそれは楽しそうに笑った。






まってかまって!


END!
―――――――――――――――


はい。最近PoHキリばっかり書いてる気がしますが長編がPoHキリ前提なので当たり前でしたね!

あぁあああ日曜日ィイイはやくこい日曜日ハイハイッ

どうせアニメ始まったらシノキリばっかり妄想することになるんだから今のうち今のうち。

ありがとうございました!


投稿日:2014.06.29

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