5,年功序列
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一応、受けで経験したから大丈夫だとは思う

大丈夫だとは思うんだが...

ただ、一番の不安要素が

挿入する時だ


そう、棒を穴にいれるとき

イチモツを穴に入れるとき

これだけは
痛い事をしてしまうんじゃないかと不安で仕方がない


とりあえず、相手は初心者みたいだし
丁寧にやらないとな

そこから
色々と愛撫を重ねて
キスとか色々

自分からリードしてやってやった



因みに、今日はベットの上ではなく
最初は、お互いまだ椅子に座った状態でやっていた

その内相手は机の上に押し倒されて
俺は机の上には乗らずに、立った状態だった


流石に俺も机には乗らない

この態勢で、またキスや諸々やって...
とうとう本題の挿入へとやってきた


よし、やろうではないか


先ずは、ローションを使って慣れさせないと

直ぐにローションを取り出して、あそこにかけた

少しビクッとした
そのあと、直ぐに指を入れてみた


うわぁ...中ってこうなってるのか!?

気持ち悪い様な
良い様な

不思議な感覚がする...!

「痛くないですか...?」

恐る恐る聞いてみた

「ん......大丈夫...だよ...」

必死に答えてくれた


俺の時は痛すぎて我慢出来なかったけど
こいつはよく耐えられるな...
本当に神経通ってるのか

指を入れたり抜いたり、慣れてきたら
2本入れたりして

やってる側でも感じてしまいそうだ

「うぁ...んっ...」

試しに、3本入れた

「あ、ぃ...いた...ん、んぁ...」

やっぱり、痛かったようだったのですぐに抜いた

暫く2本で慣れさせよう


それにしてもこいつ...

可愛い...!!!

喘ぎ声が何とも可愛いすぎる...!!

何度か、キスをしてみたり...

つい、可愛いと口に出てしまったが

そう言うと「可愛くないよ...」
と言った

だけど可愛い


こんな具合で、暫く慣れさせていた

もう入れてもいいだろうか

これだけ慣れさせたし...大丈夫な筈...

うん、大丈夫だ
大丈夫、

「...もう、入れますね」

「つ、つかまっていてもいいかい...?」

「俺にですか?」

「...うん」

つかまりやすいように、前屈みになった


んー、やっぱり可愛い

攻めってこういう気持ちなのだろうか

こう、心がきゅーとなる

「ありがとう...」

そう言うと、予想以上に強くつかまってきた

そんなに緊張することないと思うが...
まあ、初めてだとそうだよな

でもちょっと強すぎて、意識失いそう...

うぅ......

「あ、あの、もう少し力抜いて下さい...。力入れすぎたら、逆に痛くなりますから」

「あ、ごめんよ...」

結構慣れさせたから大丈夫な筈だ


「じゃあ、入れますね、痛かったら言って下さい...」

「分かったよ...」

ゆっくれと入れていく


結構とろとろしてる!

入れるだけで気持ちよすぎる

「あ...うぁ...中...が...」

「だ、大丈夫ですか?」

「だい、じょう、ぶ...気持ちいいよ...」


ここまで行けばもう大丈夫だ



あんなに緊張しているのが嘘みたいにすんなりと出来た

案外攻めもいいかもしれない

攻めになると凄く相手の人が可愛く見えてしまった

そのせいで何回か頭を撫でまくった

その度に相手は嬉しそうにするから
またそれも可愛かった




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長かった撮影が終わって
服も着替え終わった頃


「今回はありがとう」

と相手が嬉しそうに言った

「こちらこそ、痛くなかったですか?」

ちょっと気にしすぎかもしれないが、聞いてみた

でも、痛い時は本当に痛いからな!

それに痔になったら大変だしな

「全然痛くなかったよ、とっても気持ちよかった」

そう言ってとても笑顔で答えてくれた

何だろう、撮影前よりも可愛く見えてしまう


「二人ともー可愛かったよー」

と、カメラマンが言った

そういえば、こいつ見る度にずっとにやけていたな

あんなににやけているカメラマンは
あまりいない気がした

それに、にやけているというのに
そこまで気持ち悪くもなく

何故かそれでもかっこよかった


「自分も混ざりたいぐらいだよ!」

「3pですか」

さ、3p?
と相手は不思議な顔をした

「それもありだったなー...次撮るとき、それにしたいなー」

凄く楽しそうに機材を片付けていた

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「よし、これで今日の撮影は終了だよ
二人ともお疲れ様」

「「お疲れ様でした」」

「それぞれ荷物とか忘れないようにね」

荷物は戒さんの車にあるから大丈夫だ

このまま普通に帰ろう

「下まで一緒に行ってもいい?」

「あ、いいですよ」

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「そういえば、名前聞いてなかったよね」

「あ、そういえばそうでしたね」

すっかり忘れていた

「宮田 京っていいます」

「あ、僕と名前似てるかも」

「そうなんですか」


「僕の名前は天羽 榿(あもう かい)って言うんだ」

「かい...?」

かいと言えば、戒さんと同じ名前だ


因みに、戒さんもゲイビ男優である

実は、戒さんはゲイビに関係している仕事についている人や、見ている人は、知らない人はいないぐらい有名な人だったりする

だから、たまに2人で街を歩いたりしていると
「あれ、あの人って...」
と、たまーにいわれたりする

男女問わず声をかけられたり
何故か中学生にも話しかけられたりする事もあった

きっと、俺と同じくネットで見たな


でも、この榿さんは知らないだろう
今回が初めての撮影だったし

試しに聞いてみるか

「その、同じゲイビ男優で、天羽戒って言う人がいるんだ...」

あれ!

そういえば名字まで同じだった!


「あぁ、知ってるよ!
事務所で話したことあるからね」

真逆、榿さんまで知っていたとは
というか、いつの間に事務所に...

「事務所にいたなんて、珍しいですね」

「え、いつもはいないの?」

「いる時もあるらしいですけど、殆どいる事はないんですよ...」

肝心な時にいないらしく、社長に何度か怒られた事もあるらしい

最近は、来ることが多くなったみたいだが

実際に仕事をしているかどうかは分からない

ちゃんと仕事をすれば、すごく頼りがいがあるのだが
そこが少し残念なところだった

へぇーそうだったんだ...と言った後
また別の話題を出してきた

「そういえばさ、京君って今何歳なの?」

「えっとですね」

やっぱりその話題になったか

素直に年を言おうじゃないか

「16です」

「へぇー、じゃあ高1?」

「はい」

以外に反応はイマイチだった

「榿さんは?」

「僕は17だよ」

1歳しか変わらない!!

ということは、2年生だろうか

「僕は高校2年生で、生徒会長をやっているんだ」

「そうなんですか!?」

余計バレたらいけないやつだ

「バレたら大変ですね」

「まあね、でも君なら大丈夫だ」

そりゃあ、学校は違うしな



「よし、僕はここで」

一階のホールでお別れとなった

「あ、お疲れ様でした」

「お疲れ様ー」

と言った後、榿さんは何処かに行ってしまった

......これが年功序列ってね



ホールで別れた後、いつも通り玄関前に堂々と駐車してある車に乗り込んだ

「あ、お疲れ様ー」

いつ見ても爽やかだ

「お疲れ様です」

「どうする?京くんの家まで行く?」

「なぜ今更聞くんですか」

「いや、もしかしたら今晩は僕と一緒にいたい、とか言うかもしれないじゃない」

「戒さんの中の俺って...」

どういうキャラなのだろうか


「じゃあ、ホテルまで行こうか」

よし、とエンジンをかけて
出発した
そこで、改めて確認するように

「あ、冗談だよ?」

「知 っ て ま す よ?」

爽やかなのはいいが、何処か残念な所がある

「そういえば、戒さんって何歳何ですか?」

「あれ、言ってなかったけ、僕は21だよ」

「若っ!!」

「京くんよりは年上だよ?」

それはそうなのだが...
てっきり25とかだと思っていた

「以外だった?」

「結構以外でしたよ」

「そっかーっ」

そうして、暫く雑談した後
すっかり眠ってしまった




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