後日談
2人で帰った後
同じく講習を終わらせて帰ってきた
友達から連絡があった

『探したんだぞ!』

とだけあった


あー
そういえば忘れていた

「ごめんごめんっと」

今日のことを言おうかと少し考えたが

あいつには絶対に言うなと口止めされているんだった







「ん」

送ってすぐ返信が来た

『まあいいけどな...』


そこまで気にしていないらしい

よかった






















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夏休みが終わって1ヶ月が経った

元ヤンキーとは
前よりもとても仲が良くなった


周りの反応といえば

少し戸惑っていた人もいたが

[ なんか最近仲いいよな ]
って言うぐらいで

そこまで気に止めていない人が大半だった


勿論、友達以上の関係になる事はなかった
そこに関しては少し残念だったが

自分も友達という関係で
十分満足していた















あ、そういえば

一番重要なことを忘れていた


あの可愛い系男子と局長のことだ








夏休みが終ってすぐ

放送室にいた2人が俺達の元に来た

最初はもう警戒してしまくって
がたがた震えながら放送室の2人と向き合った

元ヤンキーも相当怖いらしく

自然と俺を盾にした


この中で一番弱いの
多分俺だと思うんですけどね



何をされるのかと思っていたが


あの2人は、俺達に謝罪しに来たのだった

俺達の教室のドアの前で
深々と頭を下げていた

その時の注目度は酷かった

全員俺達を見ていた


流石にこんなところで頭を下げるのはあれだったから
直ぐに頭を上げてもらった

まあ、あれは謝って許されるようなことではないのだろうけれど


そのとき元ヤンキーは

「もう、大丈夫ですよ...
ただ、

もう2度と俺の前から姿を見せるなよ」

ただ静かにそう言った


目はガチだった
すごい怖かった



それから元ヤンキーに手を出すことはなく、俺達の前から現れることも無かった


元ヤンキーも、あの事は忘れて高校生活を楽しく送っている




高校入学してまだそんなに経っていないのに

そこそこ、重大な事件に出会ったな




そんなことも思ったが

俺もあんなことは忘れよう






今の俺達はとても幸せだ


とにかくこの事件が長続きしなくてよかった


と思うばかりだ













こうして
たった1日で終わった

短いようで長いようなお話

俺達2人のお話









これにて終わり

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