合流


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「おいなんだアレは!?」


「ヤベーちょ!ヤベーちょ!!」


「アクマ達が集まっていくわ………っ」


「あんなん来られたら…!!」


「別にどうってことありゃせん。機械共が融合してバカでかくなりよっただけじゃ!」




ブックマン男らしい!じゃなくて!城の上空に集まっていたアクマ達が集まりだんだんと一体の巨大なアクマへと姿を変えた…大きさは私達が登っている屋根よりも遥かに高くて手が飛んできただけで破壊力が凄い。




「刻盤発動!!
この建物の周りを停止化した時間の壁で包囲!時間が流れなければ攻撃も起こりません
時間停止!!」




ミランダのイノセンスのおかげで本来だったらあの巨大なアクマが放った砲撃のせいで私達が立っている家が壊れるはずだったんだけど何事もない。足場を確保できただけで充分ありがたい。ミランダがいてくれて本当に良かった。




「やるな女!!」


「でもこれ長時間はダメなんです…………あのアクマを何とかして下さい…」


「わかった。任せてミランダ」


「私も…!」


「リナ嬢はここに!その足で戦うのは危険じゃ」




あのアクマは頭上から攻撃するしかないから私のイノセンスでと食い下がらないリナリーにブックマンがハートの可能性があるから戦うなと止めるけどもそれでも諦めない。リナリーの気持ちは分かるけどもそんな状態の足で私も戦わせたくない。




「オイラが奴の脳天まで運んでやるっちょ!」


「ちょめ助…」


「オイラも…そう長くお前らといられないんだっちょ。実は改造されても殺人衝動は抑えきれねェんちょよ。じきオイラはお前らを襲いだす…ここまで我慢できたオイラ拍手もんちょ…最後ついでに手伝ってやる…」


「殺人衝動が起こったらどうなるのだ?」


「マリアンが自爆するようセットしてくれてる」




アレンがいたら怒りそうだな。前に見た時凄く苦しんでた…きっとアクマに囚われた魂はきっと救われていないんだろう。ちょめ助にはお世話になったから自爆する前に救ってあげたいという気持ちもあるけどもこの激しい戦いの中でそんな事をやっている時間もないという現実。救ってあげられなくて悔しいけど最後まで頼らせてもらうね?




「イクッちょ!しっかり捕まってろ!!」


「ちょめ助よろしく」


「イザベルのためなら頑張るっちょ!」




私とブックマンとクロウリーの3人がちょめ助に乗っかる。そういえばまだアニタさんの船にいた時にちょめ助がクロスから私の話をいっぱい聞いていて会えるのを楽しみにしていたと言ってくれていたのを思い出した。こんないい子なのに…ごめんね。巨大アクマに近付くとちょめ助を踏み台にアクマに向かうけど、その途中でアクマの砲撃を受けてちょめ助が爆発した。それに泣きそうになるが必死に堪えてアクマに向かっていくが、叩きのめされる。




「動けるか…イザベル嬢…アレイスター」


「いったー…うん、大丈夫」


「ああっ…くそ!デカブツめっ。世界は広いな…私の牙が届かん…っ」


「まったく…硬いのぉ」




巨大なアクマに叩きのめされて落ちたのは何かのお店みたいな場所で屋根を突っ切り落ちて屋根の破片やらが身体に刺さり全身が痛くて血が流れている。私も2人も息が荒く結構ギリギリな状態だと思う。息を落ち着かせようとしていたらクロウリーの真横の壁が破壊されそっからラビが現れた。登場が派手だなぁ。かっこ悪いし。




「反則みてぇに強ェなチクショー。ケガに浸みる…」


「エクソシスト様!!」


「!まずいっあのヤロ…リナリー達の所に…!」


「ラビ!先に言ってるよ!!」


「あ、おい…!イザベル!」




身体が痛いとか言ってられない!ミランダ、リナリー、生き残った船員さん達の非戦闘員しかあそこにはいないから今ノアなんて現れたらまずい。私は急いでみんなの所に急ぐ。こんな時飛べないのは辛いなぁ……まあ飛べないわけじゃないんだけど見られたくない。でもそんな事言ってられないか…今周りに誰もいないのを確認してイノセンスを発動させて飛躍する。




「今日は客が多いな」


「あ、神田」




一気に飛躍して到着し上空から様子を確認。ノアとノアに捕まってるリナリー。船員さんの間の足元から刀身が見えた。それの正体がなんとなく分かったのでその奇襲に乗じて私も剣を抜いて頭上から攻撃するけども簡単に避けられた…悔しい。




「……邪魔だ」


「はいはい。すみませーん」




感度の再会とかないわけ?ま、神田だしなー生きてただけいっか。剣士同士の共闘が出来るかと思ったのにやっぱり一緒に戦いたくないようですね神田さんは。邪魔と言われてしまったので怒らせると怖いから大人しくそれに従いますよ。とりあえず、ここは激しくなりそうなので船員さん達を安全な場所に避難させることにした。安全な場所なんて無いに等しいけどそれでも割とましな所があったのでそこにいてもらうことにした。




「あ、巨大アクマが糸に……ん?あれマリのイノセンスかな?神田もいるしティエドール部隊も江戸に来てたのか」




クロス部隊だけじゃ死にそうだったからいてくれて本当に助かった。とりあえず、また神田の所に行くかーリナリーいるしきっと神田もリナリー一緒じゃやりにくいだろうし。




「気をつけろユウ!!そいつメチャクチャ硬ぇ…」




という、ラビのアドバイス虚しく神田はそんなの知らねえの如くあのくっそ硬い巨大アクマを真っ二つにした。




「…ぞっ?」


「おーさっすが!お見事」


「!イザベル」




私の心配虚しくラビが戻ってきたようでラビがリナリーをお姫様抱っこしていて神田は普通に戦ってた。私はラビに近づいて抱っこされているリナリーの頭を撫でると神田に小さくパチパチと拍手を送った。




「おい…貴様」


「はっはい!?」


「俺のファーストネームを口にすんじゃねェよ…っ
刻むぞ」




ラビの隣にいたせいで私も巻き添い……神田のラビに対しての睨みがこちらにも向けられているようで背筋がブルっとした。まじ怖いんですけど神田さん…。



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