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お兄ちゃんの旦那検定@

(兄が妹の旦那にふさわしい男を捜す)






俺の妹(血は繋がってない)はモテる。
そりゃあ顔も性格もいいんだから当たり前だ。なんつーの、守ってやりたくなるっていうか。
だからこそ、兄として1番いいヤツと幸せになってほしいわけだ。中途半端な男は認めない。


結婚相手の条件としてオレ流の3原則がある。
1に顔。顔は大事だ。名前の隣を歩くんだったらそれ相応の見た目じゃないとつりあわない。
2に性格。いくら顔がよくても狂ってたらナシだろ。亭主関白とか言うようなヤツは排除する。
3に財産。年収10億以下は話になんねえ。


ここは1つ、可愛い妹の未来の旦那を検定してやろう。










「よー隼人。」
「! 絆さん!」


まずは隼人だ。隼人とは親繋がりで小さいときに何度か会ったことはあったけど、まさかまた会うことになるとは思ってもみなかったなー。


「どーしたんすか?」
「ちょっとアンケートとってんだ。隼人も協力してくれよ。」
「アンケート…っスか……喜んで!」
「お前名前のどこが好き?」
「ブッ!!」


隼人はとにかくわかりやすい。アレ、好きな子の前では素直になれなくてつい怒鳴っちまうっていう典型的なタイプだ。そりゃあもう見てて面白いのなんの。
今も顔真っ赤にして口をパクパクさせてる。何をそんな驚いてるんだ。お前が名前のこと好きなのは誰が見てもわかるだろーが。


「な、何言ってんスか急に!」
「アンケートだって。ほら、正直に言っとけ。」
「オ、オレは別に名前のこと好きっつーわけじゃ…」


いやだからバレてるって。本当に好きじゃないんだったらオレの目を見て言え。


「ほー、じゃー名前が誰と結婚しても文句言わねーよなぁ?」
「!? 結婚するんスかアイツ!?」
「さあ。とりあえずこのアンケートに名前の将来がかかってるとだけ言っておこう。
「―――ッ……名前は………見てて危なっかしいし、いつまでもオレのこと子ども扱いしたり姉キのクッキーで腹を壊したオレに腹痛薬と間違えて便秘薬よこしたりでムカツクヤツだけど……」


隼人……お前もあの時名前から便秘薬もらってたのか…。安心しろ、オレももらった。地獄だった。


「なんつーか………アイツの笑顔見てると……その、どーでもよくなるっつーか……」
「そーか、名前の笑顔に悩殺されたわけか。」
「そそそーいうワケじゃ…!」


おお、ゆでだこ状態。おもしれー。まさに了平が言う「タコヘッド」だな。
つーか隼人、お前反応可愛いな。確かにコイツは弟気質だ。名前が子ども扱いするのもわかる。
…ま、性格は別に悪くないな。ちょっと無愛想だけど。あえて言うならその無愛想さが欠点だ。
絶対何かしら照れ隠しで怒鳴る。そして名前はそれを真に受けて落ち込む。うーん……わかりやすい。
あ、顔は文句なしのマルだろ。


「2つめ。お前貯金どんくらいある?」
「はい?」
「金。どんくらい持ってんだよ?」
「金……スか?数えたことないからわかんねーっスけど…」
「……そーか。」


数えたことがない……つまり、数えるのが面倒なくらいっつーわけだな。
まあ隼人の親はマフィアだから相当あると考えていいな。


「なるほどね……じゃ、そーいうことで。」
「ちょっ、結局どーなるんスか!?名前は!?」
「大丈夫、とりあえずお前80点だから!」
「はあ?」


無愛想な点を除けば文句ないからな。隼人は80点、と。













「もっちゃん今ヒマー?」
「うっす。ヒマっすよ。」



次はもっちゃん。まあヒマであろうとなかろうと付き合ってもらうけど。
もっちゃんは……どーなんだろ、名前のこと好きなのか?恋愛感情かは確信できないが少なからず名前に好意はあるはずだ。


「お前名前のことどー思う?」
「へ?名前さん?何でまた急に…」
「ちょっとしたアンケートだから気軽に答えていーぜ。」
「うーん……名前さんって面白いっすよね。見ててあきねーっつーか見守りたくなるっつーか。それに可愛いし美人だし。」


コイツの長所は隼人と正反対にこういうことを何の恥ずかしげもなく言えるところだな。いいことだ。
…が、1つひっかかる点がある。


「名前のバストどんくらいだと思う?」
「87ってとこっすね。」


これだ。名前のバストを即答するもっちゃん。口調からして本人から聞いたわけじゃない。自分の目で見積もった結果だ。
…つまり、ヤツはエロい。ナチュラルに。
名前はエロいの苦手だからなー。いやまあ男はみんなエロい生き物だけどな?オープンは引くだろ。
顔は爽やかでいいんだけどな。
財産は…あんま期待できないな。今でこそよく仕事をこなしてるが出は一般の家だ。


「…ってことで60点。じゃーな!」
「?」


いいヤツだけど財産とエロさを引いて60点。













「あれ、絆さん来てたんですか。」
「ツナきち。」
「だから綱吉ですよ!」


そういえばツナきちを忘れていた。全くボスだっつーのに相変わらず存在感ねーなぁコイツ。
ツナきちは確か了平の妹のことが好きなんだっけ?名前に恋愛感情にはないだろうけど…一応聞いとくか。


「ツナきちは名前の旦那はどーいうヤツがいいと思う?」
「い、いきなり何ですか!?」
「いーから。参考までに。」
「えーっと………名前さんしっかりしてるようでどこか足りないとことか、あるし……名前さんをちゃんと守ってくれるような人とか…」
「ふんふん。」


なるほどな。そこは大事だよな。まあオレにとっては大前提だけど。


「…でも1番大事なのは、名前さんが好きになった人………じゃないでしょうか…?」
「……そーか。言うねえ綱吉。」
「!」


名前がコイツを慕うのも納得。あったかいんだよな、コイツの炎って。…オレにとっては生ぬるいけど。
だからオレはボンゴレに名前を任せられるってわけだ。綱吉は保護者だな、名前の。
でも少し惜しいな……ツナきちと結婚すればボンゴレの財産が手に入ったのに。


「そんだけ。おみやげリボーンに預けてあるから。じゃーなツナきち。」
「あ、ありがとうございます……って、綱吉です!!」


候補には入んねーけど点数をつけるとしたら…………85点ってとこだな。
うん、いいヤツだ。






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