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「冷蔵庫の中にあるものとか勝手に食べていいから!あ、でも賞味期限切れてるのはだめだよ!?あと出かけるときはカギを閉めること!インターホンが鳴っても出なくていいから!えーとそれから…」
「あーもうらいじょーぶらから!!」
「トイレはお風呂の隣ね!」
「「……」」


10月13日。名前は犬と千種とともに日本に帰ってきていた。













犬と千種を自分の家に届けた後、名前はツナのもとに急いでいた。場所はとある廃業になった病院。
リボーンの電話によると、バジルが持ってきたハーフボンゴレリングがヴァリアーの人間に奪われてしまったらしい。
更にその際にバジルが深手を負って気を失っているともなれば、名前は心配でしょうがなくなり、今日の運転はいつもの2倍は荒かった。


「まったくもう…つきあってらんないよ…」
「あああ綱吉さんお久しぶりです!」
「名前さん!?」


廊下を全力疾走していた名前は途中でボンゴレリングから逃げてきたツナとすれ違い、急ブレーキをかけた。
名前が帰ってくるなんて何も聞いていなかったツナは普通に驚いた。


「えーといろいろお話することはあるんですが…あの、また今度うかがいます!それでバジルは!?」
「へっ!?あ、そこ真っ直ぐいったとこです…」
「ありがとうございます!ではまた!!」
「……」


ツナとの感動の(?)再会を喜ぶ暇もなく、名前はバジルの病室に直行した。それほど心配なんだろう。
ツナは名前が走り去ったあとをポカンと見つめていた。











ガラッ


「バジル!?」
「お、来たな。」


病室にはベッドに寝ているバジルはもちろん、ディーノとリボーンがいた。が、今の名前はそれよりも何よりもバジルだった。


「見た目ほど酷くはねぇってよ。」
「よかった〜…。」


ディーノの言葉に名前はほっと胸を撫で下ろした。


「それ…」


やっと落ち着いたところで、ディーノが手に持っているものに気づいた。


「ああ。あの人から預かってきた。」
「名前はもうリングをもらったんだろ?」
「う、うん。風のリングを…。」
「残りのリングを他の守護者に届けてくれ。」
「いいけど…他の保護者は?」
















「ボクシング部…」


はい!リボーンから他の守護者にリングを渡す命を受けました私は今並盛中に来ています!
まず最初は晴れのリングの了平くん!了平くんは多分今日も部活やってるんじゃないかなと思って。
だけどボクシングってどこでやってるんだろう…!体育館じゃなかったしなぁ…。


「極限に声が足りーーーん!!もっと腹から出さんかーーー!!」
「!」


この大きくて熱血な声は……了平くんに間違いない!すばらしいほどわかりやすい。
声からして…もしかしてあの建物かな…あ!「ボクシング部」って書いてある!


「失礼しま〜す…」
「! 名字ではないか!」


ちょっと怖いからそーっと顔から入ったらすぐに了平くんに見つけたもらえた。今指導中だったみたいだけどよかったのかな…。


「やっとボクシング部に入る気になったか!」
「えええ!?残念ながら違うんだけどちょっと話いいかな?」
「ああ!初心者でも構わない!」
「いやそうじゃなくて…大事な話で…」
「ああ!ボクシングは将来絶対役に立つぞ!」
「いやそうじゃなくて…とにかく話聞いてくれるかな…!」
「顧問に断りなんぞいらん!俺が許す!!」


は、話が通じない…!!
え、私の日本語がおかしい!?いやいやそこは自信あるよ!日本生活長いし家光さんにいっぱい教えてもらってるし!
というか何で了平くんは私をボクシング部に入れたがるんだろうか…!


「あのね、これはボンゴレリングっていうのなんだけど…」
「ぬ!?反則はいかんぞ名字!」


あああもう無理矢理通しちゃえ!ごめんちょっと我慢してね了平くん…!


「これはボンゴレファミリー時期ボスの証でもあって……」


私は一気にリングについての説明をした。だ、大丈夫かな…わかってくれたかな…?


「つまり、この指輪をすれば鍛え直してもらえるのだな!」
「う…ん…?」


あれ、もしかしてよくわかってない?あれ?
……でもまあ、リング受け取ってくれたからいいか!


「ところでボクシングのルールはわかるのか?」
「いや、残念ながら入らないんだなー…!」


まだその話続くの!?


「確かにすぐにリング入りは難しいが…名字ならいい線いくと思うぞ!」
「…あ、あの、私これから用事があるから!また今度ね!」
「うむ!いつでも大歓迎だからな!!」
「あ、ありがとう…?」


お礼を言うべきところなのかはわからないけど、とりあえず言っといた。
でも私ボクシングはやるつもりないんだけどな…!了平くんはどうすればわかってくれるんだろう…。







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