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エース様の恋愛事情C

あれから1週間が経った。
緑間の名前さんへの態度は相変わらず。自分から話しかけるわけでもなく、遠目に見て話しかけられては嬉しそうにしてる。
そう……つまり何の進展もない!おいおいそりゃいかんぜエース様!
…というわけで考えたんだけど、緑間を焦らすためにもライバルが必要だと思う。
でも誰が?身近に名前さんのこと好きな人なんて緑間しか知らねーし…
いっそ俺が宣戦布告しちゃう?いやー真ちゃんにすげー睨まれそーだなー。それはそれで面白そうだけど……



「名前先輩…好きです!付き合ってください!」



そんな心配するまでもなく、名前さんはモテた。
名前さんに告白したのは知らないヤツだったけど、「先輩」と呼んでいたから1年か2年だろう。
悪いとは思いつつもそのまま話を聞いてると、どうやら委員会の後輩らしい。
気さくに話してくれる名前さんに惚れちゃいましたーっていう内容だった。
そんで重要な名前さんの答えだけど……



「ごめんね。好きな人がいるの。」



え……マジで…!?












「高尾…いい加減にするのだよ。」
「え?」



部活前、いきなり真ちゃんにそんなことを言われた。え、俺何もしてねーんだけど。



「さっきから人の顔を見ては溜息をついて……いったい何だと言うんだ。」
「あー…」



今日の昼休みの出来事を真ちゃんに話すか話すまいか考えていたら自然と溜息が出てたみたいだ。
ま、本人から指摘されちゃあ隠しとくわけにはいかねーか。



「あのさー真ちゃん…」
「だから何なのだよ。」
「…名前さん、今日告白されてた。」
「!」



意を決して話すとやっぱり過剰に反応する真ちゃん。



「断ってた。…けど、好きな人いんだって。名前さん。」
「…そうか。」
「……」
「先輩が好きになるのだったら…きっといい人なのだろうな。」
「……」



そう呟いた真ちゃんの瞳は名前さんを想ってるせいかすごく優しかった。
名前さんの好きな人が真ちゃんだったらいいのに。本気でそう思った。







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