昼休みになり、A組の2人がやって来るのを待っている間
重要な証拠を見つけた俺は上機嫌だった。
これで三郎とて言い逃れはできないだろう

何なら鼻歌を 歌いながら弁当を広げるくらい



「今日の八左ヱ門、いや勘右衛門たちもだけど、本当にどうしたの。」

「気持ち悪いぞ。」



何とも訝し気な視線をよこしてくる二人に笑って「まぁまぁ、その話は兵助たちが来てから話そうぜ。」と受け流す。





するとすぐにやって来た勘右衛門たちが「ごめんごめん」といつも通りに近くの奴の席を使い席につく



「あのさぁ、さっき兵助と話してたんだけどもう直球で言うね。」



いそいそと飯を食う準備をしながら何の前置きもな口を開いた勘右衛門

つい身を乗り出せば何故かその視線は俺へと向いており首をかしげる



「どっかの八がわかりやすすぎてもう誤魔化せないからね。」

「……はははすまん。」



まぁ確かに勘右衛門の言うことも最もなので頬をかきながら謝罪を口にする。
三郎たちはと言えば俺たちのやり取りを黙って見つめている。



「端的に言うと俺たちは三郎の部屋で見てはいけない物を見てしまったのだ。」



黙って豆腐を食ってると思ってたら突然口を開いた兵助


兵助は静かに箸を置いたと思ったら真剣な瞳で三郎を見つめる

三郎の隣にいる雷蔵は兵助につられてか真剣な顔で三郎を見ている

三郎はというとまるで身に覚えがないというように腕を組んで兵助を見返している



「それで、その見てはいけない物って何だ。」

「………」

「………」

「………」



俺たち3人の間で素早くアイコンタクトがかわされる

たとえ野外でなくてもこの手の話はこう人が多い場所で話すのは気が引ける。

そして黙ってしまった俺たちに三郎が「だんまりか…」とため息をはいて言う

それに、腹をくくったのか勘右衛門が姿勢を低く小さな声で言う



「三郎、ベットの下にある缶ケース、って言ったらわかるかな?」







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