キボウシ




「こら二人共」

騒がないの。
彼女に言われて、素直な言うことを聞く奴ら。
こいつら、俺の言うことは耳に入れようともしねーのに…。
少し俯く俺にもお構いなしに、今度は彼女にべったりなガキ共が腹立たしくて。

「お前ら、」

ちょっとどけてろ。
そう言ってみるが、退ける様子はない。
それどころか、少しずつ近づいているような気もする。
新八だって徐々に近づいているし、神楽に至っては彼女の胸元に顔をうずめている。
彼女も彼女で、慣れたのか嫌がらずに頭を撫でていて。
少し…いや、かなり神楽が羨ましい。

「なまえのオッパイ柔らかいネ」
「へ?ちょ、やめ…っ!」

にやり、妖しく笑った神楽が彼女の乳房を衣服越しに鷲掴みにすると、先ほどまでの冷静な表情はどこに行ったのか、顔を真っ赤にする。

「どうしたアルか?」
「オ、オイ神楽…」
「銀時ぃ…」

普段はつんけんとしている彼女の弱々しい表情に、近くにいた新八が鼻血を吹くのがよくわかった。




─キボウシ─
花言葉は、落ち着き。


(お前さ、エロいよね)
(…何言ってんの?)
(だって、神楽に乳揉まれたりして(お妙さんに卵焼き貰ってこようかな)
(すんませんでした)


2008.09.05

2010.03.10 修正
りか仔さまへ!


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