とは言ってもアイツときっぱりと離れることは出来なくて、まだ一緒に昼飯を食べてたりする。
 
でもアイツを目の前にすると口が重くなってしまって、言葉を発することが出来なくなる。
だから必然的にアイツと会話をかわすことが少なくなった。
それに比例するように副会長と会計の言葉数が多くなっている。
またその事に俺の思考はぐるぐると悪循環の一途をたどっていくばかりだ。


そんなこんなで1週間。
アイツはたいして気にする様子もないし、やっぱりどうでもいいみたいだ。
 
 
いつも授業が終わるとアイツとすごしていたが、最近は自室に籠もって仕事をするばかりになった。
 
 
今日も今日とて仕事をしていると、玄関先で物音が聞こえた。
気になって玄関に向かった。
 
「よぉ、会長さん。」
 
そこには智樹が扉にもたれかかって立っていた。
 
「…どうしたんだ。」
 
俺は若干動揺したが、それを隠すようにすぐ言葉を発した。
 
「どうにもこうにも…、ていうかちょっと上がらせてね。」
 
と言ってアイツは部屋に入っていった。
俺もすぐに追いかけ、我が物顔でソファーに腰掛けているアイツの隣に座った。
 
「どうしてこの部屋に入れたんだ?」
 
「だって前に会長さんが鍵くれたじゃん。」
 
「あぁ、たしかそうだったな。」
 
「忘れてたのかよ。」
 
「この頃忙しくてな。で、用事は何なんだ?」
 
「用が無きゃ来ちゃいけないの。」
 
「いや、別に構わんが。でも今は仕事があってな。」
 
「ていうか聞きたいことあるんだけど。」
 
「何だ。」
 
「俺の事避けてるよね。なんでなの。」
 
「……避けてなんていないだろう。」

「何その間。理由聞いてんだけど。」
 
どうやらバレていたみたいだ。
 
「俺何かしたっけ。何で昼の時もずっと黙ってんの。」
 
「ちょっと仕事が忙しかっただけだ。」
 
そう言うとアイツは何か少し思い詰めた顔で近づいてきた。
 
「んっ…」
 
アイツは俺に軽く口付けた。
俺はびっくりしてアイツの肩を押した。
 
「軽い気持ちでこんな事をするな、智樹。」
 
「軽い気持ちじゃねぇし!お前が俺のこと避けるからっ…」
 
「それは俺の事を好きだっと言っているように取れるが。」
 
「だったら悪いか、んっ…」
 
俺は我慢出来なくなってアイツの唇を貪った。
 
「んあっ、や、ちょっとまっ…待って…っ」
 
そして俺はアイツの目を真っ直ぐ見て
 
「俺も智樹が好きだ。」
 
ずっと言えなかった事を言った。
 
「え、まじ?ふんっ…ん、あっ、裕也っ…」
 
これからはよそ見する暇を与えないように俺に溺れさせないとな。
 
俺は副会長や会計みたいに優しくないから覚悟しておけよ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 




 
最後らへん無気力じゃない…
 
 
 
 
 
 






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