「……あ、」

仕事のせいでずっとパソコンを見てた視線をふと上に上げる。
その延長線上に入ったのが時計で1025という数字が羅列していた。

「まだこんな時間なのか…」

んー、と伸びる。
今回はお昼には仕事が終わるだろう。
パソコンの横に黒光りするケータイに微笑んだ





『明日空いてるか?』

『…ごめん、仕事入ってる』

そのメールのやり取りで一週間止まってるケータイの光が久しぶりに灯った。


『おはよう、久しぶりだね。
シズちゃんの今日の予定は?』

シズちゃんの予定なんて調べればすぐに分かるが、こういうことから話が発展することくらい分かる。
ましてや相手は好きな人だ。例えメールだとしてもできるだけ長くそして多く話がしたい。
その返信が遅くとも…ね

するとケータイが震えた。
シズちゃんからの返信だ。意外に早かった。
それもそのはず


『はよ、今日は昼から仕事でそのあとトムさん達と飲みに行く』


そういうわけだ。

シズちゃんはなにも悪くない。
俺が今日の予定は?って聞いたから素直に答えたってことで、別に俺は誘った訳じゃない。
でも俺的にはそういう意味もあったのだ
でもこの前もそのまえも俺が断ってるから責めることも出来ない
焦燥感がじわじわと俺を蝕む。

……ああ
もう今日はなにもしないで寝ようか
俺は徹夜したから眠いんだと言い聞かせて寝室へ歩き出した


----
やまもおちもなにもない



prev | next


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -