ゆさゆさ、
『うーん…?』

朝。今日は学校が休みなので布団の中で惰眠を貪っていると、誰かに揺すられるような感覚にふと眉を寄せた。朝っぱらから一体何なのだろうか。そもそも何で私の部屋にいるのか、と色々考えているうちにもう一度揺すられた。

「アル、起きろ。いつまで寝ているつもりだ」
『んむ、お父さん…?』
「あぁ。いくら休みとはいえ、あまり寝すぎていると頭が痛くなるぞ」
『んー…』

お父さんの大きな手が私の頭をゆるりと撫でる。それがまた心地よくて意識がまた夢の中に落ちそうになった。

……けれどもそれをさせないのが私の家族だ。

「アル、そろそろ起きろ。お兄ちゃんとデートしに行くぞ」
『何で私の部屋に勝手に入ってるのかなロー兄』
「ローお兄ちゃんと呼べといつも言っているだろう。語尾にハートを忘れずにな」
『いつも言ってるけど断固拒否するよ』
「ロー、お前さっきまで自分の部屋で寝ていなかったか?俺が声をかけても起きなかっただろ」
「ふん、そんなの狸寝入りに決まっているだろう」
「親に対してその態度は何なんだお前。そこに正座しろ」
「俺に指図するなクソ親父」
「口の利き方に気をつけろクソ餓鬼」
『親子喧嘩なら余所でやってよ二人とも』
「ん…アル、起き…た、のか…?」
『私よりも眠そうだねキッド兄。何でわざわざ私の部屋に来たの?』
「おーいアル、起きないんならあたしが飯食っちまうぞー」
『お姉ちゃん、もう食べてるよね。その口の中に入ってるのは私の朝ご飯だよね?』
「アル!俺の事はお兄ちゃんって呼んでくれないのに何でこいつの事はお姉ちゃんと呼ぶんだ!!」
『だってボニー姉って呼びにくいし』
「あたしの呼び方の理由ってそんなのだったのか…」
「さあアル!俺もお兄ちゃんと呼べ!!可愛くハート付きで!!」
『真顔で携帯とデジカメを構えないでくれるかなロー兄』
「待てロー。まだ説教は終わってないぞ」
「………くー…」
『ねえキッド兄起きてる?立ったままここで寝ないで自分の部屋で寝なよ』

うーん、もう寝れそうにないなぁこれ。
溜め息を吐いてゆっくりと起き上がる。その際にロー兄が「デートにはこれを着ろ!」って言ってゴスロリ服を手渡してきたけど無言でスルーした。あぁ、早く朝ご飯が食べたいなぁ。…あ、お姉ちゃんに食べられちゃったんだったっけ。


こんな我が家ですが
(結構楽しいです)

文章があるのはこの1話だけww

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