『そういえばこの子の名前は決めたの?』
「いや、まだ決まってねェ」
「にゃー」
『美人さんだもんね、素敵な名前にしなきゃ』
「だな。何か歩き方も無駄に様になってるし」
『……一応聞くけど何処からか攫ってきたんじゃないよね?』
「ちげーよ!!何だその疑わしいものを見る目は!!」
『首輪は無いよね?』
「ねーよ!!流石に首輪あったら拾ってこねーよ!!」
「『三毛五郎』でいいんじゃねーの?コイツの名前」
『ロー兄、さっきの私達の会話聞いてなかった?何そのゴツい名前』
「ふしゃー!!」
「いだあああっ!!」
「アホか」
『あーあ。もう引っ掻くところ無いね、ロー兄の顔』
「『みーちゃん』はどうだ?三毛猫だし」
『あれ、お姉ちゃんいつの間に帰ったの?まだバイトの時間じゃないっけ?』
「あー、クビになった」
「今度は何やらかしたんだよ」
「いや、小腹が空いたから店の料理をつまみ食いした」
「『またかよ(なの)』」
「何だよその呆れた目!!仕方ないだろ!人間、空腹には逆らえないんだから!!」
『それ、前クビになった時も同じ事言ってたよね』
「次こそはちゃんと我慢するから!!」
「それ、前クビになった時も同じ事いってたよな」
「ふみぃー……」
「あ、悪い忘れてた」
『ごめんね、みーちゃん』
「結局その名前でいくのかよ」
『いいんじゃない?可愛いし。ね、みーちゃん』
「にゃー」
『ほら、みーちゃんもいいって言ってるよ』
「そうか?」
「にゃう」
『ほら』
「いや、何が『ほら』なのか分からねェよ」
『これからよろしくね、みーちゃん』
「にゃ」
「アル!その笑顔をこっちに向けてくれ写真撮るから!!」
『みーちゃん、私の部屋行こうか』
「にゃーん」
「アルーーーー!!」
「「(アホだ)」」


新しい家族の名前が決まりました
(みーちゃ…………あ、れ?)

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