いち |
・高緑です
・真ちゃん女体化してます
・GO FOR IT !! をベースにしてます
・どこかしらおかしいところがあるかもしれません
・真ちゃんらぁぶ!です
・【ずっと前から】の続編ですが多分コレだけでも読めます
おk?
勇者様はどうぞ、次のページへ。
秀徳高校バスケ部一年。ポディションはPG。ホークアイを持ち視野が広い。背番号は10番。髪の毛はセンター分け。眼は吊り眼。クラスに一人はいるようなムードメーカー。
高尾和成。
俺は今好きな子がいる。自分で言うのもなんだが、それなりにモテる。女の子に告白されることも多々ある。
だが、俺が惚れてしまった子は今までの女子とは根本的な何かが違う気がする。
最初は面白そうだから付きまとってた。
その次は面白くて一緒にいた。
その次は楽しくって一緒にいた。
その次は辛いときも一緒にいてくれた。
その次は、その次は、
ずっと一緒にいたいと思った。思ってる。
自覚してからはもうアピールしまっくてるけど、あんまり効果は無いみたいで、少し空しい。だって意識されてないって事だぜ?こちとら泣いたろかっ!て思うんだよ。
けどまぁ、そんな事で諦めてるようじゃこれからやってけねぇし、振り向かせて落とすなんて夢のまた夢ってやつだ。
さて、今日も今日とて人事を尽くすとしますかっ!
「真ちゃん、おはよ!」
「・・・おはよう、なのだよ」
俺の一日は真ちゃんを迎えに行くところから始まる。
うーん。真ちゃんは今日も美人です。そして歪みない。今日も左手にラッキーアイテム。
「真ちゃん今日も歪みないなマジで。ぶ、ぶふ、片手に矢印持ってるとかマジウケるっ、ぶふふふふ・・・・」
おは朝の鬼畜ラッキーアイテムを毎日毎日飽きもせず持ち歩くこの変人美人はいつも俺の笑いのツボを押してくる。
真ちゃんのおかげで腹筋が運動と違う形で鍛えられている気がしてならない。
ていうか、美人が矢印もっているというシュールな光景を笑うなというほうが俺にとっては無理なんだ。無理無理。笑うって。
「歪みないとはどういう意味なのだよ。それにコレは今日のラッキーアイテムだ」
「そーゆーとろこだって。ま、そこが真ちゃんって事だからいいんだけどさ」
「うるさい、さっさと行くぞ。遅刻するだろう」
「イエッサー!」
本心なんだけどなぁ。
真ちゃんはきっと知らないだろうけど、俺は朝のこういう些細な掛け合いも好きだったりする。
まぁ、知られてたら知られてたらで全く構わないんだけどな!
んまぁ、そんな感じで学校まで行くんだけど、それからが大変で、真ちゃんは教室に入るとすぐに自分の席に直行してしまうのだ。俺も後を追いたいところだけどそうもいかない。
「はよっす!」
クラスに入ったらとりあえず挨拶!をするのは日課で、それをかえしてくれる友達もいるわけで。
「おー、おはおは。なぁ、昨日のTVみたか!??」
「おぉ、見た見た!あれすげぇよな!」
「だよな!!」
「えーちょっと、何の話よー」
「女子は入れ無い話ー」
「なんだとー!?」
無視とか、そういうこと、考えれないんだよなぁ。
それで、こういうときホークアイで真ちゃんを見るんだ。ホークアイの無駄遣いとかいうなよ?
最近教室入ってから真ちゃんは不機嫌なときが多い気がする。友達との他愛のない会話もそこそこに俺は真ちゃんのもとへ脚を進めた。
「ん?どったの、真ちゃん。ご機嫌ナナメじゃね?」
「気のせいなのだよ」
「あんまり顔にしわ寄せてると美人なのに持ったいないぜー」
「よ、けいなお世話なのだよ!」
これも本心なのになぁ。
真ちゃんは多分美人とか言われなれてないんだろう。俺がこういうことを言うと少し声を荒げるんだ。照れてるのがよく分かる。ちっくしょう、可愛い。照れ隠しに怒るとか可愛いんだけど。誰かに言いたい。あ、タンマ。やっぱなし!俺だけ知ってればいいや。
こんな毎日が続いて、部活終わりは二人で帰って、また朝が来て。繰り返し。
少し女々しいが、恋が叶うという待ちうけや、おは朝の「異性の髪型を褒めると恋愛運UP!」という願掛けを担ぎに担いではいるけれど毎日が過ぎるのが辛くなっていった。
「ずっと前から真ちゃんが好きなんだ」
そうやって精一杯の想いを全部今すぐ伝えてしまいたいけど、拒絶されて傷つきたくない。想いを伝えた事で嫌われたくない。そういった感情が入り混じってどんどん自分を臆病にしていった。
だけど、だからといって、誰かに真ちゃんを取られるだなんて考えたくもない!
いつも喉のあたりで待機しているこの言葉は口から出ることなくため息へと変わった。
伝えることが出来ればどんなに楽になるんだろう。
「今日、メールしてみっか」
千里の道も一歩から、というか、万里の道も一歩ずつってやつだな!
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