実録なんだよなぁ…





学校も終わり、カツンカツンと石の階段を登りながら自分の家を目指す。
春休みが近いから学校も早く終わったし、pixivに入浸ってやろうかと考えながら、確実に家の扉に近づいていった。




「ただいまー」


「ん、おかえり」




今日も声が返ってきた。あ、そうか。零崎も休み近いのか。成る程納得。
ということは多分しばらくの間零崎のほうが早いって事だな。
あー、いや、寧ろぼくが零崎より早かった事の方が少ないんだけども。




「春休み近いから早いのか?」


「そだよ」


「ふーん」




会話終了。
あ、短いと思うことなかれ、世間には目すらあわせない奴らもいるんだよ。
それでちらりと零崎を見ると昨日のようにソファーにどっかりと体重をかけてTVでアニメを見ていた。








制服のまま。




「って、おいおい」




今日もかよ。制服くらい脱げよ。制服ってのはすぐ脱がないから面倒臭くなるんだよ。

と思った。




「………………ふう」




言うのはやめた。




「ん?何?着替えねーの?」




お前が言うか。




「や、着替えるよ?つかお前着替えろよ。昨日も着てたし今日もかよ。制服脱げよ。制服ってのはすぐ脱がないから面倒臭くなるんだよ」




やっぱ言った。
だって、ねぇ?お前だけには言われたくないって思うでしょ?




「………あとで」


「そ」




あー、もー、いい。面倒臭い。
pixivでイギーとかレッドさんとか見て癒されよう。うん。そうしよう。

って事でぼくはすぐ着替え(約1分)パソコンを立ち上げpixivで2424タイムに入ったのだった。
零崎はいいのかって?いいんだよ。どーせいつの間にか着替えてんだから。
あんま愚痴愚痴言ってもなぁー、やる気失せるだけだよ。勉強しようと思ったときに「勉強しなよ」って言われるくらいやる気失せるもんね。


数時間後。
軋識さん。ていうかぐっちゃんが零崎を迎えに来たようでパソコンから目を離し、TVのある部屋に足を進めた。




「あ、ぐっちゃ…軋識さんこんにちはー」


「はー」




ぼくの台詞の最後だけ言う零崎。なんか木霊みたいでしょう?ぼくもよくやるんだ。
そう思って零崎をチラ見した。




「…ってぇ、何でまだ制服来てんだよ!!!」





――――――と、ぼくはいまだ制服を着ている零崎に少し荒ぶりながら突っ込みを入れてしまった






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