「待っとたで!鏡野はん!」
「竜崎君、昨日ぶり」
予想通りに竜崎君は荒野にいた。彼は仁王立ちで私を出迎えてくれた。
既に竜崎君のグローブにはスターチップが4つ埋まっていた。もう誰かとデュエルをして勝ったのだろう。
待たせるつもりは無かったけど、こんな短時間で勝利してしまうとは流石、この前の大会の準優勝者だ。
「さぁ!デュエルや!」
「いいけど……でも、テーブルないよ?」
地べたでプレイディング?ここ砂利とか多いから、カード傷付きそうで嫌だな。
「何や知らんのか。なら、あれ見たら驚くで」
「あれ…?」
どれ?と首を傾げる私に竜崎君は得意気に叫んだ。
「これや!」
竜崎君が叫ぶと同時に地面が割れ、その中から巨大なフィールドが現れた。
「!? これは…」
「これが、デュエル・リングや!」
「デュエル、リング…!?」
そうか…だから、この島全土がデュエルの舞台だとペガサスは言ったのか。
「じゃあ、改めてデュエルや!」
「あ、あぁ…うん」
これが、島全体に何台も…お金掛けてるな。互いにデュエル・リングに上がりフィールドを挟んで向かい合った。
「スターチップは何個賭けにするん?鏡野はんはまだスターチップ2個のようやし、ワイは1個賭けでも別にえぇで」
「――いや、スターチップは2個賭けで構わないよ」
余裕で言う竜崎君に私は首を横に振った。私はグローブの腕輪から、今所持している2個全てのスターチップを外し、テーブルのサイドに置いた。
それが、酷く彼を苛立たせたのか剥き出されていた敵意が更に強くなった。つり上がっている目を更につり上げて私を射抜いた。
「ほぉー!?余裕でワイに勝つ自信あるんかい!」
「え、別にそんな訳じゃないよ」
遊戯君は城之内君に2個あるスターチップを1個あげて今はスターチップ1個。
二人とも最初の闘いで負けの許されない状況なのに私だけ、楽な闘いをする訳にはいかない!
「まぁ、えぇ!スターチップは2個賭け。後で後悔しても知らんからな…行くで!」
「望むところだ!」
「「デュエル!!」」
紫乃 VS 竜崎 LP2000
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