「ふっ、もう、いいって」
「なんで?まだ狭いよ」
「だっ、て、あぁっ」
俺の後ろでは、さっきまで俺の頬を撫でていた指が蠢いている。ぐちゅぐちゅといやらしい水音と共にあいつの長い指が出入りする。
学校の、保健室のベッドの上で。
しかもせんせーと。
それを想像しただけで、たまらなく、興奮する。
「やぁ、もっ、むりっ」
「ほんとエッチになるとかわいいよね、君って」
ゆっくりとじらすように指を一本増やしてきた。
「かわいいとか、言うなっ!」
「でもさ、痛いの嫌いでしょ?なんでわかんないかな、この優しさを」
「〜〜〜〜〜っ」
毎回毎回、そんなことを言うがこいつはただ楽しんでいるのだ。
「別に、痛いのとか平気だし」
そう言った俺に、こいつはニヤリと笑った。
「……そ?じゃあ遠慮なく」
「う、あ、ああっ」
「相変わらずいい締め具合」
「っは、は、う、」
「苦しい?だいぶ慣らしたんだけどね」
そう言いながら俺の尾てい骨のあたりを優しくさする。それすら快感に変えてしまう。
「ねえ、動くよ」
「え、あっ、まっ、はやっ」
「んー?」
「あ、やば、きもち」
「………さすが」
「んっ、ああっ、あっ」
そのとき、廊下を歩く足音が聞こえた。
女子生徒の声も聞こえ、どうやらケガをしたらしい。
だんだん足音が近づいてくる。
俺たちは動きを止め、息をひそめた。
「どうしよう。俺、手当てできないなあ」
しゃべんな!
ちょっとした振動でも快感に変わってしまう俺には、それすら甘い痺れとなる。
「声、抑えてね」
「っ、おい」
次の瞬間には激しく突き上げられた。
必死に声をおさえるが、こらえきれない。
「先生いるかなあ」
「いるといいね」
生徒たちは目の前である。
やばい、むり。
ガチャガチャ、という音がした。
「カギかかってるねー」
「ほんとだ、あーあ残念」
そして足音が遠ざかる。
保健室の中には、荒い息づかいが響いている。
「ふ、可愛い………みられると思って興奮してイっちゃったんだ」
「………………」
「ほんと淫乱だねぇ……そんな君も、愛してるよ」
その言葉にぼそっと、俺も、とだけ呟いた。