私の顎をクッと持ち上げ、視線を絡ませる。
私から唇を重ねて、私から舌を入れた。久瀬先生の口の中に私の舌がある……
今まで受け身の恋愛しかしてこなかった私には不思議な感覚だった。
そのキスのままベッドに寝かされて、腰にまとわりついていたスカートも脱がされた。
素っ裸の私を目下(もっか)に眺めながら久瀬先生も衣服を脱ぐ。
程よく筋肉のついた、男の人にしては肌の白い体が綺麗だと思った。
そしてその綺麗な体に似合わない、肉色をした欲棒。
ベッドサイドのチェストからコンドームを取り出してそこに被せる。ピンク色を纏ったそれは何だかお行儀よさそうに見えた。
「挿れますね」
「はい……」
足首を持ち上げられ、大きなVを描いた真ん中に久瀬先生のモノがあてがわれ、すんなりと入ってくる。
「あぁんっ!あっ……ん、はぁ……っ、葵さ……ん」
「あぁ……気持ちいい、杏珠……かわいいですね」
お腹の壁に硬いのを突き立てられ、強い快感が頭に抜ける。
ベッドのシーツを握り締め、突かれるリズムに合わせて短く喘いだ。
「どんな体位が好き?」
私の顔を覗き込むようにして吐息混じりに尋ねた。その声も乱れた髪も色っぽくてドキドキする。
「ふ、普通の……あっ、あん……あ、あんまり……色んな事……んっ、した事、なくって……あぁ……っ」
「そうなの?生まれつき感じやすい体なんですね……どこが気持ちいいか僕に教えて……」
そう言って角度を変えては抽送を繰り返す。私の体を知ろうとしてくれるのが嬉しかった。
松葉くずしに似た体勢になった時、今までで一番強く感じた。
「ああんっ!そこぉ……あっ、ダメ……そこ、ああっ!気持ちよすぎる……、おかしくなっちゃう……っ!」
「ここ?あぁ……すごいね。締まってる。おかしくなっていいんですよ」
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