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「お帰りなさい」

「ただいま……あぁ疲れた」


忍術学園から週末だけ帰ってくるあたしの旦那サマ。

歳は離れているけれど、そんな事は気にならないくらい素敵な人。
むしろその年齢差が魅力でもある。

落ち着いた雰囲気はあたしをゆったりとした気持ちにもさせてくれるし、意外と癒し系なんだと思う。


「ごはんは?」

「済ませてきたんだ。小夜にも、はいお土産」


食堂のおばちゃんの肉じゃがはうまいぞ、と風呂敷を差し出した。

優しさなのはわかる。

おばちゃんの料理は美味しいし、それを食べられるのはとても嬉しい。

でも、帰ってきた時くらいあたしの作ったお料理を食べて欲しいなとちょっと不満にも思う。



夜中、布団へ潜り込んできて髪を撫でるとメガネを外して枕元へと置いた。


「そろそろ排卵日だっけ?」

「うん……まぁ」


じゃ、しようかと胸に手を伸ばす。エッチはいつもこんな感じで月に一度か二度……

子供を作る行為なのだからそれで正しいのかもしれないけど、なんだか寂しい。

子供が欲しいじゃなくて、小夜が欲しいって情熱的に求められたい。

あたしに欲情して一緒に感じで、愛を確かめ合って……

その結果に妊娠できたらって思うのに、雄三さんは違う。

きっと子供が欲しいからしてるだけで、あたしを抱きたい気持ちはないんだと思う。


前戯だって淡白だし……

もっとたくさんして欲しいし色んな事をしてみたい。

簡単で義務的なエッチはちゃんと愛されてる自信すらなくしてしまう。











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