「おおヲぉお……っ。神よ…。 いま御許に……」

亡霊は崩れ落ち、姿を消した。

「やっつけた……」

力を溜めてたからか、もうくたくただ。
息が切れる。

「疲れやしたが…こうしてる暇はないでがす!行きやしょう!」
「そうだね。さ、りなも行こう!」

「う、う……ん。今行く……」

奥の道へ進んで行くエイト。
着いて行こうとするけど足が思うように動かない。

「兄貴!待ってくだせぇ!」
「りなが倒れたの!」

立っていられず少ししゃがんでしまった。
でもこんなことしてる場合じゃない。

「だ、大丈夫だよ!ちょっとだけ疲れて……だいじょぶだから!行こ!」
「うん……大丈夫なの?無理しないで?」
「ありがとエイト、早く行かないと……オディロ院長が……!」

「急ぎましょう!」

私たちは亡霊がいた後ろの細い道を走った。
疲れじゃなくて不安から、心臓が変にどきどきする。

どうかまだ何事も起こってませんように……



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