【401-410】

燃え盛る焔の揺り籠に揺られて

A級戦犯の逃亡劇

ほしがりません いつまででも

今に始めぬミゼラブル(何を嘆く事が有るものか)

足音も無く背後から忍び寄る恐怖の大王の存在に最初に気付いたのは、

バビロンの二の舞

隠遁生活三日目(既に心が折れそうだ)

戦時下の貧民の心に果たして忠義は有るか

蒼天に竹槍を穿つ

掲げた白旗は煤に塗れ灰色と化していた


【411-420】

一瞬でも倖せが確かに在ったという事実が手に入れば、それ以上は何も望まないよ

阿鼻叫喚アンサンブル

七つの海が凍り付いた日(即ち、地球生命体絶滅の日である)

振り向けないのは、今まで犠牲にしてきたものを見るのが怖いからだ

汚泥に埋もれたシックスセンス

追跡妄想に駆られまして、つい

唱えれば叶うとでも?(随分と、おめでたい思考回路を御持ちなのですね)

同志諸君、カタストロフィを制圧せよ!

胸騒ぐ理由を僕はまだ知らない

死人にも口位付いているだろう(勿論、声は出ないだろうが)


【421-430】

君との駆け引きは、何時も僕の敗北で幕を閉じる

押しても引いても駄目な時は一体どうしたら良いのでしょうか

せめて貴方の前では純粋な私で居たかった(それが不可能だと分かっていても、)

閉鎖的トロイメライ

歪曲したセレネの愛情はエンデュミオンに永遠を与えた

君が優し過ぎるから(僕は不安になってしまうんだ)

敵愾心を燃やしていると言うよりむしろ、

お前と俺の小指を繋ぐ赤い糸が見えなかったから、切りつけて流れ出た互いの血を擦り合わせた

北風に攫われたサタイヤ

いい加減に毎回同じパターンだって事に気付けよ


【431-440】

リーサルウェポン片手に下げた修道女

痛み、悼む

水面に映る自分自身に惚れる程馬鹿らしい事は無いね

さあ、もう忘れちまったよ(そんな不要なものの事は)

ドラスティック・ラヴァーズ

ほんの一秒だけで良いのです(私が失命した時、哀しんで下さい)

テイレシアスは色情狂故に盲目だったのだろうか

喪失から逃げ惑うネクロフォビア(逃げ切れる筈は無いのに、)

きっと想像以上に俺はお前を、

思春期にしては少々遅過ぎやしないかい


【441-450】

荒天に啼く神の子羊

グロリアに祈りを捧げて

放浪者カインは独り言が激しかった(吾が弟を殺してやったのだ、兄であるこの吾が)

腐敗した知恵の木の実

守護者ケルビムのアンニュイな平生(神以外に見るものが無いというのは、思いの外苦しいものだ)

菩提樹の葉で抱擁

がらんどうのエデンの園

死んでまた生まれは死んで、

いずれは皆、土に還る

アベルの災難



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