はじまりの予感 10

俺が寝室に向かうと、佐々木さんはよろよろと着いて来た。
アナルにぶっ刺さったバイブが抜け落ちそうになるのだろう、その足取りは覚束ない。
ベッドに座り、佐々木さんを待つ。
恐る恐る寝室に入って来た佐々木さんは俺の足元に正座すると、期待に潤んだ瞳で俺を見上げた。

正直なところ、俺はSっ気があるわけじゃない。
だから、この焦らしと道具を使ったプレイは仕事のオプションなんだと割り切っている。
今、この時間はプライベートではあるけど、あくまでも佐々木さんは常連さんであることに違いはないし。

「はぁ…んっ」

俺の足の指を舐めしゃぶる佐々木さんの瞳は、欲情に濡れている。
佐々木さんがあきるまでやらせておこうとも思ったけど、いい加減疲れているから佐々木さんを制した。

「ねえ、佐々木さん。佐々木さんが欲しいのはこれ?」

そう言って、べとべとになった爪先で佐々木さんの股間を踏み付ける。

「違うでしょ?早くしてくんないと、俺、眠っちゃうよ?悪いけど、今日は少し疲れちゃったんだよね」

ごめんね、佐々木さん。
今日は演技出来ないや。

正直に言うと、佐々木さんは慌てて俺の方に寄って来た。
カチャカチャと音を立てながら俺のベルトを外し、前を寛げて俺のペニスを口に沈める。

「…ふんっ、んん…んむっっ!?」

最初から情熱的なフェラのお礼に、俺は全てのスイッチを最大まで上げた。
俺のが完勃ちしたのを確かめると、佐々木さんはおもむろに立ち上がり、極太バイブだけを抜き取り、俺の方にお尻を突き出してくる。

「ご主人様。どうか保の淫乱まんこをお使いください」
「わあ…すごい。もうぐずぐずだ。とっても気持ち良さそう…」

壁に両手をついて立ちバックの体勢をとった佐々木さんに目を細めて、俺は目の前のがっしりした腰を掴んだ。

「いくよ…」
「あっ、来るっ!ご主人様のおちんぽ来るっっ!」

佐々木さんのご要望に応えて、ゴム無しでゆっくり挿入していく。

「はあっ…相変わらず、見掛けによらず慎ましいよね。佐々木さんのケツまん」
「…ひぁっ!」
「んっ」

すっかり準備が整ったそこはトロトロで、ローションを使わずともぐっちゃぐっちゃと水音が立つ。
一気に腰を突き出すと、ずどんと俺のペニスが根元まで埋まった。

がっしりとしたデカ尻のくせに、佐々木さんのアナルはとんでもない名門だ。
肛門はキツキツできゅうきゅう締め付けてくるのに、中はトロトロで堪らなく気持ちがいい。

「はあっ、気持ちいいっ。気持ちいいよ。佐々木さんのおまんこっ!」
「あっあっあっ!」

直腸内に仕込んだ二個のローターがペニスの尖端に当たり、それが齎す刺激も堪らない。

「ああー、イクッ。ごめん、中に出すね…」

そう言いつつ、そこに放尿すれば、佐々木さんも嬉ションで応えてくれる。

「―――っっ!」
「イク、イク、イックーーッッ!」

佐々木さんと一緒に上り詰めれば、佐々木さんは精液を撒き散らしながら足元に崩れ落ちた。


Bkm
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