15:35 　 「あ、これ可愛い！」 「えー、そうかな。俺はこっちの方が良いと思うけど」 「ごめん、臨也のセンスは当てになんない。…でもそれはそれで可愛い」 「ほらね。君に似合うか似合わないかくらいは俺でも解ると思うよ」 「えー…じゃあこれは？」 「デザインは良いけど、色はこっちの方が良いかな」 「さっきから暗色系ばっかじゃん！」 「俺の隣に立つならその方がバランス的に良いでしょ」 「何で臨也の隣に並ぶ前提で考えてんの？」 「今がそうだから」 「まぁそうですけど！それ今だけだから！てか、どうせなら私が臨也の服選んであげるよ」 「え、やだ。ごめん、それは遠慮しておくよ」 「何で！絶対アンタよりはセンスあるから私！」 「失礼だなぁ、俺の服はその辺の安物と違って全部ブランド物だよ」 「その考え方がまず無いわ」 「じゃあやってみなよ。但し変なやつ選んだら許さないよ」 「大丈夫大丈夫、臨也なら例えステテコにアロハシャツでも似合うって」 「まぁね、元が良いからさ、俺は」 「はいはいそうでしたね」 「ところで、さっきから一着も試着してないけど大丈夫なの？」 「は？出来る事ならしたいよ。この状況でどうしろっての？外してくれるの？」 「俺がすぐ外で待ってれば大丈夫じゃない？鎖はある程度長さあるんだし」 「誰かさんみたいに手錠掛けられたまま着替えられる程器用じゃないんだよね残念な事に」 「じゃあ一緒に入って着替えさせてあげるよ」 「死ね」 「つれないなぁ、一緒に下着まで見た仲なのにさ」 「ちょっと、誤解招くような発言止めてくれませんか」 「発言も何も、終始これだけくっついて歩いてれば誰がどう見ても恋人同士だよ、俺達」 「死にたい」 「俺みたいな好青年を捕まえて置きながらそれは無いんじゃない？」 「性格が全てを台無しにしてるよね」 「君もね」 　 傍から見ればどう考えてもバカップルでした…。 　 ⇒ next!! 　 　 BACK