分からなければいけないようです




ある大海に浮かぶ島、キアーロ島。"光の島"という名の通り、交易と中継地貿易によって栄えていた。宝に盗賊は付きもの、このキアーロ島も過去何十年もの間、幾多の危機に遭ってきた。それを退けてきたのが島の自警組織、ミラコロファミリア。そう、"奇跡の家族"。タロッコと契約し、その力を宿した6人の幹部がキアーロ島を守る。

「と言っても、ついでになんだけどねー。」

「あー、かったりぃ…」

「ちょっと待って下さい。どういうことですか。」

「んー?どうしたの黒ちん。」

「どうしたもこうしたもないですよ。何ですか、"ついでに"って。」

「そのまんまの意味だろ。頭大丈夫か?テツ。」

「…キミにだけは言われたくありませんでした。」

「おいコラどういう意味だ。」

「紫原も青峰も説明が足りないのだよ。いいか黒子、俺達は "あるもの"を守ることに人事を尽くしている。"あるもの"を守ることがこのキアーロ島を守ることに繋がっている。」

「"あるもの"?」

「この島を大切に思っているお前の笑顔なのだよ!」

「…」

「だ、黙るな!睨むな!!」

「あは、フラれちゃったっスね緑間っち。」

「五月蝿いのだよ。駄犬のお前に言われたくない。」

「酷っ!犬じゃないっスよ!俺は黒子っちの永遠の僕(イヌ)っス!」

「…はあ。」

「本気の溜め息!?ガチでブロークンハート…」

「馬鹿だなあ、全員。」

「赤司君…」

「テツヤ、僕の目をご覧。」

「っ、」

「おいっ!」

「ちちち近いっス!」

「騒ぐな能無し外野。」

「「…」」

「よく聞くんだ、テツヤ。僕たちが守りたいと思うのはテツヤだけだ。お前さえ守れれば死んでも良い。」

「そんなっ、」

「最後まで聞くんだ。逆を言えば、テツヤが死ねば僕たちも死ぬ。僕たちの生存意義はテツヤ、お前だけだからね。」

「よく分かりませ、「分かるんだ。」…はい。」



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「強引なのだよ、赤司。」

「これくらい普通じゃないか。」

「…基準がおかしいんだよ。」

「まあ何にせよ、僕らを殺してくれるなよ、テツヤ。」

「…努力します。」







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